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第8話
小学生相手になんで俺は恥ずかしがっているんだ。雑念を振り払い、シャンプーを手に取るとよく泡立ててから龍の髪を洗ってあげた。
ガラッと浴室のドアが勢いよく開いて遼が真っ裸で入ってきたから驚いた。風呂に入るんだ。裸なのは当たり前なんだけど、女みたいに軟弱な俺の体と違い遼の体は筋肉隆々で引き締まっていた。大人の男性の体だった。
「ただでさえ狭いのに!入ってこないで!」
「ならお前が先に上がれ」
「なんで僕が先に上がらないといけないの?」
俺を間に挟み、遼と龍がまた仲良く喧嘩をはじめた。
「光希の体は僕が洗う」
「ガキの癖に」
「ガキは昆だろう」
ボディーソープの泡をたくさん取ると、競うように俺の体を洗いはじめた。
遼の手のひらが胸のあたりに触れたとき、体がぴくっと微かに震えた。龍の手に臀部を撫でられたときも体は反応した。まさか同性と、小学生相手に勃つなんて………幸い遼は龍とまだ喧嘩中で俺の体の異変には気付いていないみたいだった。
(良かった……)
ちらっと横目で確認し、ほっと胸を撫で下ろした。
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