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第19話

昨夜と同じように龍に添い寝してうとうとしていたら、ベットが軽く揺れた。ぎくっとして顔を上げたら遼と目が合った。 「しー」 悪戯っぽい笑みを浮かべながら、人差し指を唇の前に立てる遼。 龍を起こさないよう、細心の注意を払いながら、そっーと抱き上げると、隣のベットに静かに下ろした。 「あの、遼成さん」 なんで龍を移動したのか聞こうとしたら、 「光希、こっちにおいでって、何回言っても全然振り向いてくれないんだ。大きい声を出す訳にもいかないし。だから、手っ取り早く龍成を移動したほうが早いだろう」 遼が嬉しそうに布団に入ってきた。 「あ、あの、り、遼成さん」 無性に恥ずかしくなりさっと頬を染めた。 「じゃあ聞くが、龍成は良くて、なんで俺と一緒に寝るのは駄目なんだ?」 「そ、それは、その……」 だって龍はまだ子どもだから。 相手は同じ男。本当なら恥ずかしがる必要なんてないかも知れないけど、親と茉弓以外は誰にも見られたことのない。見せたことのない姿を彼に見せるなんて。意識しないようにすればするほど彼を意識してしまう。 最初からこれじゃあ遼に嫌われる。 恥ずかしくて、くるっと背を向けた。

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