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4か月後

「このハンバーグすごく美味しい」 「そう?かさ増しするのにもやしが入っているんだよ」 「えぇ、そうなんですか?今度作り方を教えてください」 「うん、いいよ」 橘と話しに夢中になっていたら、遥琉と龍に下唇をおもいっきり伸ばされた。 「なんか、すげームカつかないか?」 「うん、むかつく」 そんなふたりを見ていた蒼生が、 「兄貴と龍成は兄弟みたいにそっくりだね」 ぷぷっと笑い出した。 「龍成も一丁前に焼きもちを妬くんだ」 「だって光希は僕のだよ」 「龍成が大きくなる前に昆に横取りされるぞ」 「昆にはアイツがいるもん。光希を泣かせり、バカにしたり、本当にむかつく。僕が縣一家を継いだら、アイツに仕返しするんだ。倍返しする」 「そうか、それは楽しみだな」 蒼生が龍の頭をぽんぽんと撫でた。 「光希さん大丈夫ですか?」 ガタガタと震え出した手を隠そうとしたら、橘と遥琉に気付かれた。 「ちょっといいか?光希が落ち着くまでアイツの話題は禁句な。あと光希もアイツに掴まってぐだぐだ言われても絶対に相手にするなよ。付け上がるだけだからな。あとで俺がみっちりアイツの首を絞めてやるから。だから、今は我慢しろ。決して感情的になるなよ。アイツの思う壺だ」 「ありがとう遥琉」 「よし飯を食おう。ふたりが丹精こめて作ってくれたご飯が冷めてしまう。橘、おかわり。あとハンバーグも欲しい」 遥琉がご飯茶碗と空になった皿を差し出した。 遥琉は昔から頼りになる兄貴肌で、俺の方が年上なのにいつも彼に守ってもらってばかりいた。

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