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8.夜の終わり※
「ぁ……ふ……」
「…っはぁ…っぶね。もう、中出しするところだった……」
「……れ…?師匠…?」
ぐったりとベッドの上で弛緩しているレイヴンは、視線だけ動かしてテオドールを見遣る。
見遣った先では、まだまだ元気だと言わんばかりに反り返るテオドールが見えた。
「まさ、か……俺、だけ……?」
「だなぁ?俺がイクまで、付き合ってくれるよな?」
「え……?まだ、やるの……ぁ…」
力のない身体を無理矢理起こされて、座るテオドールの上にズンと尻を落とされた。
続けざまの刺激に、レイヴンの身体は敏感すぎるくらいに反応してしまう。
「んぁぁっ!」
「よしよし。子猫は従順でイイな。ほら、こっち向けって」
テオドールの肩の上で息を逃しているレイヴンの顔を自分の前に向けてやると、
ダラリと下がった両腕をまずは首に巻きつけさせて、その後キスで逃げ道を塞いでいく。
そのまま上下に身体を揺らすと、くぐもった声と共に熱い吐息ごとテオドールへと伝わる。
「んむぅ…ん…んぁ…」
「レイヴン、ほら息継ぎ。忘れてんぞ?」
「はぁっ…はっ……も…この、体勢…深い…からぁ……」
「だから、イイんじゃねぇか。俺も…狭くて、深くて…熱いぜ?なかなかイイな、コレ」
「あっ…あ、ン…んぁ…」
「っし…そろそろ…俺も、イく、かぁ?」
テオドールがレイヴンの腰を両手で掴むと、強い力で何度も打ち付ける。
その度にベッドがギシギシと軋み、グジュグジュと熱い液体が飛び散っていく。
最奥を打ち付けた瞬間、テオドールも弾けてレイヴンの中で熱い液体を何度も叩きつけた。
同時にレイヴンもその熱さを感じて意識が飛ぶ。
「あ、あぁっ……っぁああ!」
「…っくぅ……っし。ぁー……たまんねぇなー。刺激が」
満足げに嗤うテオドールの側で、意識朦朧としているレイヴンは浅い呼吸を繰り返すばかりで動かない。
クツクツと笑いながらレイヴンから自身を引き抜いて、一旦ベッドへと寝かせてやる。
レイヴンの白かったはずの肌は赤く染まり、ところどころ白濁とテオドールが付けた跡が色濃く残っている。
跡を付けるなと訴えていたのに、無視してそこら中噛んだり吸ったりした結果がありありと残っていたのだ。
「あー…可愛がりすぎたか?コレは意識取り戻したらギャンギャン吠えそうだわ」
疲れ果ててしまったのか、瞼が閉じかけているレイヴンを撫でてやると、
少しだけ表情を和らげてそのまま目を閉じてしまった。どうやら意識を失ってしまったらしい。
「こんなに喰うつもりじゃなかったんだが、コイツ妙に艶っぽいっつーか。口調はガキくせぇのに、表情が無駄にエロいのがいけねぇわ。ヤラれてねぇって嘘じゃねぇかと思っちまうわ」
テオドールは乱れた金色の長髪を乱暴に掻き上げると、
ベッドサイドテーブルに手を伸ばして煙草を手に取り火を燻らせる。
「クッソ。結局顔か?顔なのか?いや、違うな。最初からコイツのことは何か気になってた。
魔法の才能があるってだけじゃなく、何か放っておけねぇっつーか」
改めてレイヴンを覗きこんでも、乱れた髪の下の顔は整っていて。睫毛も長く中性的な顔立ちだ。
少しだけ開いている口に咥えさせたらと想像して、ムラムラとしてきたのを慌てて抑える。
煙を燻らせながら観察してみても、やはり放っておくのは勿体ないというのが率直な感想だった。
途中戯れで言った言葉はある意味正解で、レイヴンが素直に自分に甘えてきたら。
様々な手を使って口説き落としてさっさと自分のモノにしてしまい、毎日のように愉しんでいただろうと思うと、
普通に笑ってしまった。
手を出さずに側に置いておいたのは、ある一定の年齢になってからにしようと思っていたからだった。
待ちきれずに半ば強引に事を進めてしまった気もするが、
ヤッてしまったものは仕方ないとこれからは接し方を切り替えることにしよう、と心の中で呟く。
「お強請りはまぁ可愛かったか。コイツは逆に落ち着いたらエロさが増しそうなタイプだが、
今はまだ可愛い子猫ってところか。それはそれで愉しいもんだが」
独り言ち、いつも通り煙草を愉しむと、火を消してレイヴンの隣に寝転び。
ひと欠伸すると、目を閉じて眠ってしまった。
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