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59.攻めて、攻められて※

やられてばかりでなるものかと、レイヴンもレイヴンなりにテオドールを攻め立てていこうと気合を入れるが、まだ動きは拙くぎこちない。それでも必死に唇を合わせていく。 「ぁ…、んん……」 「ほら、もっと頑張れ?」 煽られると軽く睨んで、テオドールの舌先を喰む。思わぬ反撃に眉がピクリと動いたのが分かりレイヴンが嬉しそうに微笑んで次は優しく舌先を突いてから唇を少し離す。 「今日は良く噛むじゃねぇか」 「猫だって、噛むんですよ。分かったら……大人しくしててください」 言い聞かせるように呟いて、また唇を開かせるようにツゥっと舌を添わせる。 テオドールは言う通りに大人しく受け止めながら、ただレイヴンの髪を撫でていく。 「……ふ…っ、……っ――--」 夢中になって口内を探り、テオドールの舌に自ら自分の舌を絡ませていく。何度も舌を絡めていくと頭の芯が痺れてきて、結局何も考えられなくなってくる。 「……ふ、どうした…?レイ?」 「ふ…ぁ、あ……」 テオドールの呼びかけに、トロンとした瞳を向けてゆっくりと唇から離れていく。2人の間に伝う銀糸がプツと切れても、レイヴンはじっとテオドールを見つめるばかりでそれ以上は動かない。 「お前、攻撃仕掛けて自爆してんじゃねぇか。まだまだだが、よく頑張ったってことで褒めてやらねぇとな」 キスの余韻でぼんやりとしているレイヴンの頬を撫で、耳を撫で、指先で唇をなぞると身体を支えながらサッと体勢を入れ替えて、今度はテオドールが覆いかぶさる。 「じゃあ、今度は遠慮なく頂くとするか」 軽く唇を落としてから、赤くなったままの首筋を舐めあげてレイヴンの下半身へと手を伸ばす。レイヴン自身を握り込んでしまうと、反応してビクンと跳ねる。 「……んやぁ、っ――」 「お、起きたか?まぁ、コッチは元気にビンビンしてんな」 「テオ?ぁ…れ…いつの間、に、ぃっ……」 「レイちゃんがキスでぼーっとしてる間に?」 トロ、と先から出てきた先走りを塗り込んで、擦って刺激してやるとレイヴンが手の裏で口を押さえて刺激を堪らえようとする。 「ん、っく……ふ…」 「声、押さえんなよ。今更恥ずかしがんなって。なぁ?」 押さえている手の指の間に舌を這わせていくと、驚いたように目を丸くするが、舌の感覚に翻弄されて、漏れる声が大きくなっていく。 「ぁん、んん…、はぁ……んな、舐めないで…っぁ、く」 「…好きな癖に?堪らないって顔してんな。ほら、もっと貪欲に強請ってみろよ」 レイヴンを追い詰めながら、邪魔な手を舐めあげてどかしてしまうと今度は乱暴に口付けて吐息ごと奪いつくすように、舌をキツく吸い上げる。 「んんんーー!んっ、むぅ、うぅ――--」 「――イイ感じ、だな」 レイヴンが先に弾けてしまう前に、両足を広げさせるとテオドールも膨れ上がった欲望を、垂れて流れ落ちた白濁で滑った後孔に突き入れる。 「――っぁ!?……っく、うぅぅぅ……」 「我慢しないで、イケたか?じゃあ、動くぞ?」 チュッと口付けて確認を取ると、ヒクヒクと白濁を零しているレイヴン自身をまた刺激しながら、抽挿していく。 「ふぁぁっ!?ぁ、あ、も、ソレ、離して…ぇ!」 「折角だから、また一緒にイこうぜ、なぁ?」 グリ、と壁を擦り上げると、レイヴンが首を振って拒否の意を示すがテオドールが構うはずもなく、容赦なく何度も突き上げていく。 「は、激し…っぁ、んぁぁっ!ぁ、ふ――」 「レイ――」 片手で手を握り込み、片手でレイヴンを擦って追い詰めていく。涙が溢れて止まらないレイヴンは、されるがままに高みへと昇りつめていく。 「あぁぁぁっ!テオ、テオ…っ!ダメ、も…、い…っくぅ――--」 「…ッ、そろそろ……」 激しい抽挿でベッドが軋むと同時に、テオドールが最奥に楔を打ち込む。 「ぁ、っぁあああーーっ!!」 同時に弾け、お互いに身体を震わせる。ドクドクと己を流し込みながら、テオドールも額の汗を適当に拭って少しだけ身体を離す。

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