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74.素直に感じて※
イヤイヤと首を振ってもテオドールは笑むだけで、レイヴンの反応に気を良くして刺激を与え続ける。
「んっ、んんっ!ぁ……そんな、何度も触らない、で……」
何度も触れてきているせいか、すぐに赤く色づいて主張し始める。それでも優しく撫でるように舌で突くだけで、甘くゆっくりと、刺激を与えていく。
「あんまり弄ると、可哀想だから。程々に、な?その代わり……もう少し……」
「あぁ……まだ、するの……?も、何か、ふわふわして……変、だ……」
「レイは、激しいのも、優しいのも、どっちも好きだよなァ。する方は、どっちでもいいが、素直に感じてるレイは凄くイイ」
名残惜しげに胸から離れると、舌でなぞりながら臍にもキスを落とす。受けたことのない刺激に、レイヴンも身体を震わせて反応を返す。
「どこまで、行くの……?あぁ…ダメ、もう…変に感じちゃう、からぁ…」
「それはまぁ……どこまでも?確かに、感じてくれてるみたいだな。まだ触れていないのに、また反応してる」
舌先ですでに屹立しているレイヴン自身に触れると、ヒクンと透明な蜜が溢れだす。待ちきれないと、テオドールを視覚からも誘って招こうとする。
「良さそうで何よりだ。折角だし、味見しておきますか」
「味見、って…しなくて、いい、から……ぁ、んぁっ、んん…っ、ぁ…」
溢れ落ちる前に舌で掬い取っていく。取っても取っても溢れてくる蜜を舌で絡め取り、先だけを咥えて、チュウチュウとさらに吸い出していく。
「んぁぁあっっ――ぁふ、っ、ン、っ……」
「……ごちそうさま。後はメインディッシュだから取っておかねぇとな。さて、俺もさすがに演技してる場合じゃねぇな……」
ペロと口の周りについた先走りを舐め取ってしまい、レイヴンを可愛がっている間にすっかり出来上がったテオドール自身を、レイヴンの後孔に擦り付けていく。自身の先走りも利用して塗り込みながら、ぬぷ、と、先を埋め込んだ。
「あぁっ!んぁぁぁ……テオが、きちゃ……」
「あぁ、今日は少しずつ、挿れていくから。な?」
少し身体を起こし、レイヴンの髪を梳いて安心させるように目尻に口付ける。宣言通り、少しずつ押し広げていくようにゆっくりと侵入していく。
「あ、あ……そこ、……は、擦っちゃダメな、とこ……ん、んっ」
「ダメなところなんてないだろ?ココを擦ると、気持ちイイんだから。俺もイイ感じだし?」
「やぁ、ぁ……テオ、っ……あぁぁ――」
すっかりおとなしくなってしまい、吐息を逃すばかりのレイヴンがテオドールの侵入を受け入れるように壁をうねらせて招きいれる。取り込むような動きにテオドールも笑みを深めて天井を擦り上げながら、じわり、じわり、と奥へ進んでいく。
「ココ、好きだよな?」
「ふぁっ!?ぁぁ……ダメ、だって…ぇ……トントン、しちゃぁ、あぁぁっ!」
「ぁー……良い反応。すげぇ、締まる……」
「擦らない、でぇ……っ、……んんん……」
自分の中を探られて激しく動かれた訳でもないのに、テオドールの存在感をたっぷりと感じさせられる挿入に堪らず涙を零す。奥を突かれていないのに、コレだけで感じてしまう自分に戸惑い首を緩く振って、快楽から逃れようと小さな反抗を示す。
「そんなに怖がらなくても、もっと受け入れて大丈夫だって。こうなるように仕向けてるのは、俺だしなァ?」
「だって、テオが……テオが、挿入ってきただけで…擦られただけで、っ、俺、こんなに……」
すがるものはテオドールしかなく、レイヴンから背中に手を回して助けを乞う。テオドールは目尻の涙を掬うようにふわりとキスを落とし、そろそろ耐えきれなくなってきた自分を隠すように腰を進めて自身を沈め、最奥に到達する。
「あぁ……着いたぞ?レイ、分かるか?」
「んっ……全部、挿入った……の?テオ……で、いっぱい……」
「そうだなぁ?やっぱ、堪んねぇなぁ。レイがちゃんと絡みついてきてるぜ?」
「し、知らない……テオの、せいだし……」
レイヴンは、フイと照れ隠しで顔を反らすが、優しく髪を撫でられて唇を奪われる。ゆさゆさと揺れるだけのやんわりとした刺激に、お強請りするようにキュゥとテオドールを締め付ける。テオドールはお返しに一層深く口付けて、グリグリと最奥を擦り付ける。
「……――――っ、っっ!!」
「……フ、――煽るなぁ?やっぱ、激しい方がお好みで?」
「ぁふ、ぅ……ち、ちが……あぁんっ!」
テオドールに不意打ちのように蜜を零し続けるレイヴン自身を握られて、甲高い声をあげる。その声がレイヴンの耳にも届くと顔を真っ赤にして唇を結んでしまう。
「ほら……噛むなって。俺以外、誰にも聞こえねぇから」
「そういう、問題じゃ……ふぁっ、ぁ、あぁぁっ――」
クチュクチュと擦られると、どんどん張り詰めてくる。優しく動かしていたテオドールも、流石に刺激が足りなくなって、自身を壁を擦るように途中まで引き抜き、パンっ、と音をたてて激しく最奥を打ち付けた。
「あぁっ!?ぁ、あぁぁっ、……っくぅ!」
「……こっからは、あんま優しくできねぇ…が、許してくれるよなぁ?」
そう言い残すと、レイヴンの両足を持ち上げて本格的に腰を打ち付けていく。乾いた音が何度も鳴り響き、その度にレイヴンから嬌声が漏れてテオドールの耳をも愉しませる。
「ア、あぁぁ、あんっ!も、やぁ…っ、あぁぁぁっっ!」
「レイ――」
「んぁぁ!テオ、テオ…っ……!」
何度も自分を呼ぶ声に誘われてキスをする。その間も何度も、何度も、最奥を叩いてお互いに高め合っていく。テオドールの手の中のレイヴンも膨れ上がってニチュニチュと粘着質な音を立て、限界に近づいていることを知らせ始める。
「も、無理、…っぁ、イ…イク、いっちゃ……」
「あぁ……いいぜ?コレで、イケそうか?じゃあ、遠慮なく……」
肌を叩く音が止んだと、レイヴンがぼんやりと気付くのと同時に、グリ、と最奥にテオドールが己を突き立て、欲望のままにレイヴンの中に奔流をぶちまけていく。その熱さに堪らずにレイヴンもドクドクと自身の欲望を吐き出していく。
「んぁぁぁぁっ!!ぁ、ぁっ……ン…――――」
「……ふぅ――あぁ、今日も良く出たなぁ?」
「……はぁっ、はぁっ……ぅ……テオの……バカ……」
クタっと力が抜けてしまったレイヴンをベッドに横たえると、テオドールを涙目で睨みつけていることに気付く。真っ赤な顔で見つめられていることに、反射的にもう1回したくなるが抱き潰す訳にもいかず、ほんのりと残っていた理性で何とか堪えた。
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