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123.感情の赴くままに※

テオドールは無遠慮にレイヴンの両足を広げて自身を深く突き刺していく。 レイヴンは堪らずに抗議のつもりで声をあげようとするが、喉から出るのは上擦った声しか出ずに、手の甲で声を塞ぐので精一杯だ。 「んぁっ!…っ、あぁ!…んっ!」 「締め付けはバッチリ、だなァ」 「は…ぁ……も、なんでこんな体勢、で…っ…」 「まぁ、凄い格好だよなぁ」 少しだけ動きを止めたテオドールが悪戯にレイヴンを煽ると、改めて自身を見てしまったレイヴンがあまりの羞恥に耳まで赤くする。自分だけ下半身を守るものが何もなく蹂躙されているのが嫌でも視界に入ってくる。 「だ、誰のせいで……っ…、んむ…」 戯れの言葉も塞いでしまいじわじわと快楽の波に流していくと、余裕のなくなったレイヴンがテオドールへと縋り付いてギュッと両腕を首に回す。 「あ、あぁっ……テオ…っ、そんなに……んぁっ、ぁ、…っぁ!」 「ック、締め付けも、イイ感じだな」 反応に気を良くしたテオドールが涙を溜めているレイヴンの目尻に唇を落とす。熱い吐息を漏らすばかりのレイヴンは目線で早くして欲しいと何とか訴えてみるが、まだまだ続くとも言わんばかりにテオドールが目を細めて笑みを深めた。 「あ、も、ホント……やめ、…ぁ、ぅ…」 「別に愉しんでも、誰も見てねぇよ」 「テオが、見てるし……んぁ…」 「そりゃ、俺は見るに決まってる、だろ?」 深く口付けると、戯れは終わりとばかりに律動を早めていく。最奥を何度も叩き、狭い小部屋の中を肌を叩く音と嬌声が支配すると、2人の間では熱が高まり最高潮に達したところでテオドールが欲望を吐き出していく。 「あぁぁぁっ!ぁ、……ん」 「フ……っし、今日もイイ感じだ」 「……はぁ?何、言ってるの、この人……」 「そりゃあ、俺のモノに好き放題するの、最高だろ?」 熱い吐息と共にテオドールが言い放った言葉に余韻も吹き飛んだレイヴンは、グッタリしながらテオドールの肩に額を乗せて、最悪、と一言呟いて動かなくなる。 「何だよ、ご不満か?」 「別に。そういう人に、好き放題されてるの……俺、ですし」 「だよなぁ?」 「……後で、絶対に……てやる」 不穏な言葉を言い放ったレイヴンに、おおこわ、と、おふざけで交わすと、テオドールはレイヴンを抱きかかえたまま小部屋から出て、そのままシャワールームへと直行する。 残っていた上着を取り去り裸にしてしまい、へばっているレイヴンを一旦床に下ろすと、コックを捻って温度を調整してからレイヴンの身体へと当てていく。 「……はぁ…何でこんなに体力ないんだろ……特にこういう、体力」 「疲れてるのは俺のはずなんだけどなァ?」 「……変態で化け物だから、仕方ないのでは」 「口だけは相変わらずだよな。まぁ、そういうとこも嫌いじゃねぇけど」 ケラケラと悪びれもせずに笑っているテオドールを見ていると、自分の言い分など子どもじみていて恥ずかしくなって。レイヴンは全てを諦めの吐息で流して、なされるがままにしてしまおうか、と半ば諦めて苦笑した。

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