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137.まだまだ終わらない夜※
レイヴンの積極的なお強請りに、テオドールも満足げに笑んで唇を触れ合わせる。
軽めの応酬から始まったが、気づけば舌と舌が絡み合い、どちらから始めたのかも分からないくらいに深く、深く、口づけて蕩けていく。
「ぁ、……ふ、ぁ…、…ん――」
「良さそうにしてんじゃねぇか」
少しだけ唇を離してレイヴンを見ると、瞳は潤み始めてすっかりと行為に溺れている。
目線もテオドールを見ているようで、ぼんやりと彷徨うばかりだ。
銀糸がプツリと切れても、テオドールに更にしがみついて熱をもった身体を寄せてくる。
レイヴンの中心も存在を主張して来たのが分かる。
煽るようにテオドールも下半身を押し付けてやると、ビクンと反応を返し熱い吐息を逃した。
「はぁ……」
「もう脱がせていいよな? 苦しそうだし、直に触りたい」
テオドールがレイヴンが身につけていたものを順に剥いでいくと、レイヴンも恥ずかしそうに身体を震わせる。
下着を脱がそうと手をかけると、熱をもった先からはもう透明な露が滲んでいた。
「感度良好だな」
「……そういうこと、口に出さなくて、いいから……」
テオドールの揶揄いを耳聡く聞きつけレイヴンも反論するが、感じきった表情で全く隠せていない。
先にテオドールに服を全てを脱がされて、一糸まとわぬ姿になっていた。
レイヴンがまた言葉を紡ぐ前に、レイヴン自身を握り込まれていた。
「んぁっ!」
「……いつまで経ってもイイ反応。さすが俺のレイちゃん」
「そんなこと、言われても……触れられたら、無理…ぃ…」
「どんなレイでも愉しめるし――安心して感じてればいい」
レイヴンは頷いて、素直に力を抜くとテオドールに委ねる。
テオドールが自分自身と一緒に合わせて手で擦り上げると、さらに高い声をあげて身体を跳ねさせる。
テオドールは最初はゆっくりと丁寧に触れて力加減を調節する。
感じているレイヴンの目尻の涙を舌で舐め取り、力を入れさせないように左手で頬を撫でて安心させた。
レイヴンの身体の強張りがが弛緩したのを見計らい、合図とばかりにキスを唇へと落とした。
「ん、んん……っ…」
「ここらで一回、盛り上がっておこうぜ?」
上にいるテオドールの息も荒くなり手の動きが早まると、レイヴンもテオドールの背中に爪を立てて縋ろうとする。
グリ、と、テオドールが先を擦ると、一際大きく身体が跳ねた。
「あぁぁっ!」
「……ふぅ。まずは一発」
「……も、言い方…、……はぁ…」
「しっかし、萎えねぇな。お互いに」
二人の欲望は、仲良く硬度を保ったままだ。
テオドールは白濁でベタつく手を見てから笑い、ベロリと手のひらを舐める。
「ぁー……味はイマイチなんだよなァ」
「な、舐めなくて、いいから……美味しく、ないですよ?」
「レイちゃんも舐める?」
「い、いらない……拭いて、もしくはいつもの感じで、便利な魔塔主様、で」
レイヴンが赤い顔のまま嫌そうに眉をひそめるのを見ると、テオドールも楽しげにニヤニヤとする。
美味しくねぇな、と、もう一度再確認してから適当に手を振って、手のひらだけを魔法でうまいこと綺麗にしてしまう。
「手のひらだけに、水と風の魔法をまとわりつかせるとか……」
「ベッドに擦りつけてもいいけどよ。そっちの方が面倒臭ぇし」
「そういう、問題かなぁ……」
「いいじゃねぇか。さて、まだまだ元気だし続き、行くか」
テオドールは、妙に張り切っているようにも見える。
その姿に半ば諦めて腹を括ったのか、レイヴンも力を抜いて視線を合わせた。
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