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139.甘い時間の中で※

柔く何度も喰むとその度に感じきったくぐもった声が漏れる。素直に感じるレイヴンに気を良くしたテオドールは、優しい愛撫でじわりじわりと追い詰めていく。 「テオ、そこ、ばっか……ぁ、ん…っ…ふ――」 「どこに刺激が欲しい?それともこのまま甘やかして一晩過ごすか?」 「頭、回らない……何も、考えられな……」 「優秀な頭脳で教えて欲しかったんだがなァ?」 テオドールはクツクツと吐息で笑い、何度目か分からないキスをしてから、ズルリ、と、ゆっくり自身を引いて、ズン、と奥をひと突きする。 「んぁぁぁっ!」 「ちょっと刺激を加えてみたが、ご満足頂けたみたいだな」 素直に嬌声をあげると、溜まりきっていた熱が弾けて白濁を零す。快楽の波に押されたレイヴンは感じきったまま、身体だけが小刻みに震えている。 「レイ……今日は朝までじっくりと可愛がってやるよ」 「……ぅ…ぁ、ほ、本気で……んんっ、ん――」 レイヴンの頭が回らないうちに、さらに口づけで言葉も奪う。身体の熱さは抜けるどころか増すばかりで、絶えず与えられる愛撫に翻弄されっぱなしだ。 「まだ、熱い……も、収まらないの…?なんで……」 「そりゃぁ……俺のこと好きだから?」 「……」 「好き、だよな?」 「…………」 レイヴンは押し黙ったままだが、テオドールに身体を寄せて無言で唇を合わせる。顔が火照っていようが、隠せないくらいにこの行為を受け入れている自分を否定できず、身体が雄弁に好意を返す。 「ん。だから……いい、ですよ。途中で、たぶん……落ちる、けど……」 「……ったく、素直すぎるのも毒だな。後で文句言うの、ナシだぞ?」 宣言してレイヴンをキツく抱きしめると、自身も好意に溺れるように、何度も、何度も、奥を穿って、全てを奪っていく。 そのうちにレイヴンの意識が完全になくなってしまうまで、攻めて、甘やかして、を、一晩中繰り返した。 +++ さすがのテオドールも満足した後はぐっすりと眠ってしまった。 レイヴンも気を失った後にまた寝直してしまったらしく、テオドールが気怠げに目を開いた時にも寝息を立てているくらいにはいい意味で疲れ切ってしまったのだろう。 隣で大人しく眠っている姿を見ているともっと可愛がりたくなる。 「抵抗しないと全部受け入れるのな。文句言わないレイちゃんは、俺のって感じするわ」 どうせ起きた後には、ギャンギャンと文句を言うに決まっているのだが。 いくらでも言いくるめれる可愛い噛みつきだと、優しいキスをして、また目を閉じた。

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