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163.優しく、丁寧に※

「ふ……う、んん……」 「耳を撫でるだけでも、イイ反応」 「ぅ……く、擽るから……ぁ」 耳朶に唇を落としてから舌で輪郭を撫でて、ピチャピチャと穴に舌を差し込んで愛撫する。 普段より丁寧にねちこっこく舐めると、レイヴンがぎゅうっと目を瞑って熱さを必死に逃そうとする。 「優しくしてやってるだろ?」 「ひゃっ!ぁ……んやぁ……」 するりと手をおろして首を撫でる。熱を持ってきた肌はテオドールの手に吸い付いて感触良く、テオドールを愉しませる。笑みを深めて首筋にも跡を付けると、左手で服を乱して裸体にも手を触れていく。 服と言っても羽織っていたのはガウンだけで、脱がされてしまえば素肌しかなかった。 「ちょっ……も、脱がせ……ぁっ!」 笑みだけ返し、テオドールは胸の飾りを指先で撫ぜた。レイヴンが途端に声を上げてしまい、また恥ずかしそうに顔を赤らめる。その割には誘うように身体を揺らして快楽を求めているので、従順な姿にテオドールが笑みを深めた。 「すーぐ色づきやがって。触られるの好きみたいだな」 「そんな、こと……んっ、ふぁ、あぁ……」 反論しようとしたので、左手で突起を弾いて右手で摘みながら舌で刺激する。 チロチロと舐めると、ぷくりと膨らんできた。 「や…やぁっ!あぁっ……」 抗議のつもりなのだろうが、甘い声しかあがらない。舌で吸い上げると、ビクンっと腰が跳ねた。レイヴン自身もすっかりと立ち上がって主張し始めている。 「身体は相変わらず素直で従順で……イイコだよなぁ」 「……」 唇を離して言うと、左腕で顔を隠しているレイヴンが息を乱しながら色づいた顔でテオドールを睨んでくる。睨む表情すら可愛らしいと思ってしまう自分にテオドールの方がクツクツと笑ってしまった。 「今、笑う、ところ……?」 「いや、悪い。レイが可愛いから」 「……聞かなきゃ、良かった……」 はふ、と熱い吐息を逃して悔しそうな顔をするが、テオドールが触れる場所がどこも熱を持ってしまって自分ではままならない。レイヴンも徐々に慣らされていっているのは自覚しているので、諦めるように身体の力を抜いた。 ツー、と舌が身体をなぞり、時々吸い付いて赤い跡を散らしていく。吸われる度にゾクゾクとする自分を止められず、レイヴンはただただ声を漏らさないように我慢するしかない。 「ぁ、も、そんなに……吸わない、で……っぁ」 「……ん?別に、ここは見えねぇし。大丈夫だろ」 「そういう、問題じゃ……んぁっ!」 テオドールの左手がレイヴン自身に触れ、吹きこぼれてきた透明な液を塗り込めるように先端にまぶしていく。繰り返せば途端に泡立って、クチュリ、と音を立てた。 何度も擦れば、二チュ、ネチュ、と、粘着質なものへと変わっていく。 「ぁんっ、あぁ……も、やだ……ぁ…」 「あぁ……刺激が足りないか」 レイヴンは頭を振って違うと訴えるが、テオドールはお構いなしにその手を下へとグッと滑らせた。途端に大きく身体全体が跳ねる。 「ふぁっ!」 右手も伸ばして桃色に熟れた突起をギュウっとつまむと、ビクンっと反応して刺激から逃れようと身体を丸めようとする。 「……逃げるなよ」 一言発すると、右手を後頭部をに添えて起こし刺激を与え続けたままで口を塞ぐ。 「ん、んむ……っ、んん……」 舌で唇をこじ開けて侵入すると、熱い吐息がテオドールにもかかって興奮を煽ってくる。 答えるように舌と舌を擦り合わせて、同時に左手の刺激を強くする。 「んんっ!ん、……ん、っぁ!」 両目を硬く閉じたレイヴンが涙を流すと、テオドールは唇を開放して涙に舌を伸ばして舐め取っていく。 「ん……ふぁっ、ぁ、ぁぁあっ!」 テオドールの左手がレイヴン自身を強く擦り上げると、レイヴンが堪えきれずに達して自分の腹を汚していく。 「まずは軽く……な?」 「はぁっ……ぁ……あ…その顔は……嫌な、予感が……」 レイヴンが息を整えながらテオドールを見上げると、その目はこれくらいじゃ終わらせないと雄弁に語っているのが分かり、目線だけでも逃げようと目を逸らすくらいしかできなかった。

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