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172.大胆に誘われて※
レイヴン自ら後孔をほぐしている姿を見ているだけで、テオドールも徐々に興奮してくる。
「んぁっ、あ……ん」
「届くか? もうちょい奥に……」
テオドールがレイヴンの手を握って誘導してやると、指先がチラリと奥を掠めたらしい。
もどかしそうに尻が揺れた。
レイヴンは恐る恐る指を二本に増やして、さらに内壁をひっかいていく。
「はぁ……っ…」
「っと。もうちょい上、だろ?」
テオドールがレイヴンの手首をクイっと押しつけると、レイヴンの弱い部分にギリギリ届いたようだ。
一瞬掠めたくらいだろうに、すっかりと感じきってビクンと身体を跳ねさせた。
「んぁっ!」
「まだ、足りないんじゃねぇか?」
「俺の手で、遊ばないでくださ……ぁ、ぁんっ!」
テオドールが触るよりも刺激は少ないはずだが、レイヴンが紡ぎ出す言葉はやたらと甘ったるい。
レイヴンも自分の声が聞こえているようで、羞恥心からか頬を赤く染めていった。
テオドールは分かっていたことだが、レイヴンの指じゃ一番刺激の欲しいところに届かないだろうと口だけで意地悪く笑む。
レイヴンはゆっくりと穴から指を抜き去ってしまうと、テオドールをじっと見つめてくる。
テオドールもレイヴンの手首から手を離し、視線を受け止めて続く言葉を待った。
「テオ……」
「ん?」
「足りないから……ナカも、触ってほし……い、です」
「分かった」
レイヴンがわざわざ自分の尻に手を添えて、少しだけ触りやすくしようとするのを見て自然と喉が鳴る。
遠慮なく指を二本突き入れると、強めにグリグリと押し広げた。
「ひぁぁっ! ぁ、あぁっ!」
「どうだ? イイ感じか?」
レイヴンは答える代わりに頷いて、俺にしがみついてくる。
完全に主導権を俺へ受け渡してしまうと、自然と腰を揺らめかせて刺激を追いかけてきた。
「今日のレイちゃん、最高だわ」
「指でも、すごい、よぉ……っ、ぁ、……」
レイヴンは快楽の赴くままに、俺へ身を任せてくる。
もっともっと、とせがむように俺の首筋にキスを落としてきた。
「もうちょい、ココを弄ったらナカに挿入るからよ。こんなエロいレイちゃんを見せつけられて、参っちまうよなァ?」
「んぁぁぁっ! ひぁっ!」
指先でコリっと感じるところを押し上げると、甲高い声が上がった。
レイヴンは喉を反らしながら、ひくひくと痙攣する。
少し達したのか、熱い白濁がテオドールの身体を濡らしていく。
「ココはやっぱイイだろ?」
「んっ……イイ……」
「これだけトロトロなら、何しても大丈夫そうだ」
テオドールは何度かナカを指で押しつぶし、レイヴンを感じさせてから指を弾き抜いた。
名残惜しそうな顔をしているレイヴンの腰を掴むと、張り詰めた屹立へ導く。
「ホントは俺からいきたいところだが、今日はレイちゃんが頑張ってくれるんだろ?」
「はぁっ……ん、テオ、もうおっきい……」
レイヴンはうっとりした表情を隠そうともせずに、俺の欲望を上から眺めて微笑する。
ゆっくりと腰を落としながら、自ら俺をナカへと招き入れようとする。
つぷ、と先が挿入っただけでも敏感に感じたらしく、熱い吐息を漏らした。
少しだけ刺激を我慢するように動きを止めゴクリと喉を動かすと、俺を意識しながら一気に身体を落として後孔いっぱいに熱い塊を受け入れていく。
「ひっ、あぁぁぁっ!」
「――ック、なかなか、男らしいじゃねぇか」
ニィと笑って見せたが、テオドールもまさか一気に咥え込まれるとは思っていなかった。
自身を引き締めて、ナカに出すのを堪える。
危うくレイヴンに持っていかれて、すぐにぶちまけてしまいそうになる。
レイヴンのナカは熱く、テオドールを待ちかねていたように欲望を搾り取ろうと蠢いてくる。
「奥……も、コッチも……」
レイヴンは遠慮がちに腰を上げ、自ら腰を振るように動きだして強い刺激を求めてくる。
まだまだぎこちない動きでもレイヴン自ら積極的に行為に没頭しているの見ていると、テオドールも煽られて更に興奮してくる。
テオドールはもっと貪りたくなる気持ちをグッと堪えて、愉しげに見守ろうとレイヴンを熱く見つめた。
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