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結論から言うと、煩悩は振り払えなかった。
時雨が風呂に入っているあいだに軽く掃除を済ませ、平然と帰ってきた時雨を迎えようと思ったが、すぐに時雨の痴態が脳裏に蘇ってしまいどうしようもなかったため、自分の家であるにも関わらず、こそこそとトイレで抜いた。オカズはもちろんさきほどまでの時雨だ。自ら穴を見せつけてくる時雨の画像を撮っておいてよかった。そういえば俺はイッていなかったので1回では収まらず、2.3回出したところでやっと気持ちが落ち着き、部屋へと戻った。
ベッドに座り一息ついたところで、時雨が着替えも何も準備していないだろうことに気づき、ふたたび立ち上がり、新品の下着があったかタンスをを漁っていると、バタバタと階段上がってくる音がした。
「ミリー!!パンツかーしてー!!!」
さっきまでヨタヨタしていたのに、既に回復したのか、腰にタオル一枚だけ巻いた格好で、時雨は勢いよく扉を開け再登場した。
コイツ、さっきまで好き勝手ヤられた相手に何考えてんだ…?いや、何も考えてねえのか…。
「今、準備してやってたとこだよ、ほら」
俺はなるべく時雨を見ないようにしながら袋に入っていた新品のパンツを投げるようにして渡した。
「サンキュー」
バリバリと袋をあけ、時雨はその場でパンツを履き始めた…チラッと盗み見してしまったが、やはりいい尻…とおもったところでブンブンと頭を振って視線を逸らそうとしたが今度は上半身に目を奪われてしまった、ピンクの乳輪…またしても歴代彼女より……。
「あー!!くそっ!!」
釘付けになってしまったところを大きい声を出すことでどうにか発散させ、俺はベッドへと顔をうずめた。
「なんだよ、ミリ、急に大声出すなよな…ビビったじゃねえか」
俺はその声をシカトし、脳内で素数を数えることでゾンビのように蘇る煩悩を忘れたフリをすることに必死になった。
「具合でも悪ぃのか??ミリ?ミーリくーん??」
時雨はあんなことされたことなんか忘れているのか、ベッドにうつ伏せになっている俺の身体を両手で揺さぶってきた。
なんか、俺ばっか気にしてんのか?アホらしくなってきた…。
「なんでもねえよ、もうAVも見終わったんだし、そろそろ帰れば?」
「うわっ、機嫌悪っ、言われなくても帰るし、…じゃあな!」
いつのまにか制服まで身につけていた時雨は俺の態度に逆切れしつつ、プレーヤーからDVDを取り出し箱に入れると隅に放り投げてあったカバンにしまい、不機嫌そうに帰っていった。
やっと嵐が去った…俺はなんだか疲れ果て、見送ることもしないままそのまま眠りについた。
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