10 / 14

3-2

いざ、ヤるとなったら怖気づいたのか、ベッドの上にあがったまではいいが、もじもじとし始めた。 この前はオナニーしてるところに遭遇して平気そうにしていたのに、なんなんだコイツは。 「時間ねえって言ってんだろ」 「わっ!」 まどろっこしいと、時雨を手で軽く押して時雨をベッドへ沈み込ませ、俺もベッドへと上がった。 時雨はこの前と同じようなスウェット姿だったので、下着ごとズボンを引きずり下ろした。 俺のモノより幾分か小さいが俺にもついているものがあらわになった。そういえば正面からコイツのモノを見るのは初めてかもしれないと凝視してしまったが、特に嫌悪感などは抱かなかった。 「イけねえって言ってたけど、こっちシゴいてもイけなかったのか?」 「こないだ、ミリが後ろいじってる男なんかいねえって言うから、前だけ擦ってみたけど、勃ちはするけどなんか、足んねえっていうか…」 昔から後ろいじってると、そうなるのか…? 同じ男としてなんだか哀れになり慰めてやりたいような気持ちで、時雨のソレを触った。 「うぇっ?!ミリ、そっちも触んの?」 「あ?勃たせねえと出るもんも出ねえだろうが…触られんのいやってなら、お前自分で勃たせるか?」 「そういう言い方されるとなんか…」 「もう、なんもかも、こないだ見てんだから今更気にすんじゃねえよ…時間切れでイけないまま帰ることになってもいいのか?」 「!や、やだ!ミリ、早く!」 本当にコイツの羞恥ポイントがわからないが、俺がそう声をかけると、少し起き上がっていた身体を再びベッドに沈め、軽く膝を立ててきた。 俺がゆるゆるとシゴいてやるとピクピクと芯を持ち始めた。 滑りをもう少し良くしようとベッドサイドに置いてあったローションを手にとり片手であけ、時雨のソレに向かって遠慮なくぶっかけた。 「うわ、冷たっ!」 「すぐ、熱くなるだろ」 「う、うぅ…」 時雨は腹のあたりで腕を重ねぎゅっと拳を握った。 ヌルヌルとした滑りを借りて俺はだんだんとシゴく速度を早めた、同じ男なので気持ちのいいポイントもそんなに変わらないだろうと自分の好きな場所を重点的に責めているうちに、時雨のモノは完勃ちになった。 「っは、み、ミリも、そっちいいから…こっち触って、俺イきたい…」 完全に前だけ達することは諦めているようで、俺のローション塗れの右手をとり、後ろの穴へと誘導してきた。 「…もうちょっと前だけな?本当にイけないのか確かめたい」 「は?!そんなことしなくてらいいから、こっち触ってくれってば」 「んー…」 両手で俺の手を掴み、アナルへと指を誘導させようとする姿はもうエロいのかなんなのかわからない、当の本人は必死だ。しかし、今は時雨の後孔より時雨のムスコが気になる。空いている左手でソレを握ると途端に時雨から力が抜けた。 「後で触ってやるからな?」 「お、前が時間なくなるって言ったんだろ!やだー!!」 バタバタと暴れはじめた時雨が邪魔だったため、使うつもりはなかったが、この部屋のコンセプトに合っていない、ベッドの四隅に付いている拘束具のうち上の二つを手にとり時雨の二本の腕に装着した。 「う、嘘だろ!!こんなん!そんな趣味ないってゆった!!!」 「趣味はねーけど、使わないとは言ってないだろ」 「ミリのバカァ…」 ガチャガチャと拘束された腕を鳴らしながらピーピーと喚いている。 「まだ暴れんなら足にもつけるぞ」 「う、うう…」 やっと観念したのか、時雨は俺を睨みつけつつも、動きを止めたので、俺は時雨の中心への刺激を再開した。 扱く速度を変えてみたり、亀頭部分を重点的に責めてみたり色々試してみた、透明な液体は次々と出てくるのに、身体を小さく跳ねさせるだけで、まだ全然イきそうにない。 「せっかくの、ラブホだし、アレ使ってみるか…」 「へ?なに?も、いい…」 拘束している時雨をそのままにし、俺はベッドから一旦離れ、目的の物を探した。部屋を見渡すとそれらしきものがすぐ見つかった。 「おい、ミリ…?」 全てを丸出しで突然放置されたからか不安そうな声がベッドの上から聞こえてきた。 「すぐ、戻る」 目的の物を有料と書いてある扉から取り出しながら、ベッドへと乗り上げた。 「待たせたな」 「何してた…あっあぁ?!」 ヴーヴーと音と共に時雨の性器を握ると拘束具が音を立てると共に大きく喘いだ。 「や、やぁっ!やめ!」 「ローターかってみた。イけそう?」 「やぁ、う、動かすな…あっあぁん」 当てるだけじゃなく扱くのと一緒にローターも動かすと、面白いくらい素直に反応して嬌声があがった。こんだけ敏感なのに前だけでイけないなんてかわいそうなやつだ。 「あ、ここはどうだ?」 とぷとぷと先走りを出し続けている先端部分に押しつけてみた。 「ああっ…?!んはっぁ…あ?!イ、イきそ…ッ、んぁああ!」 無意識なのか腰をヘコヘコと振りながら、時雨は一際大きく身体を跳ねさせた。 「お、イけたか?」 「っぁ…」 イけた余韻のせいか時雨はピクピクと身体を振るわせているだけで、反応が返ってこなかった。 先端を押さえつけていた、ローターを離し、時雨のモノへと目をやってみたがそこからは先走りとローション以外の液体が出た形跡がなかった。 「あれ…?時雨これ、精液でてなくね?ってか、勃ちぱなしだし…」 確かに達するときのように身体が動いたのをみていたのに…。 もしや、これが噂に聞く空イキってやつか? そんな考えに至りながらも、初めて目の当たりにする現象を、不思議に思い、なんの気なしにまた相手の性器に手を伸ばし軽く扱いた。 「さ、さわんなぁ…」 珍しく顔を引きつらせた時雨が、俺の手から逃れるように自由な脚を動かして身体を丸めた。 「わりぃ、わりぃ…、時雨、ホントに前だけでちゃんとイけないんだな」 「だから、そうやって言ってんのに!ミリの馬鹿!鬼!ドS!うんこ!これ、外せー!!」 刺激がなくなった途端、元気を取り戻した時雨が身体は背を向けつつ、顔だけこちらに向け、己の頭で浮かぶ限りの罵詈雑言(笑)をぶつけてきた。尻を丸出しでキレられてもなんの迫力もない。 「あー、悪かった、ごめんな?ちゃんとこっから、後ろも触ってやるから、機嫌なおせ」 「やーーだーー!!!そうやってまたいじめんだろ!もういい!ミリじゃなくていい!!」 「俺じゃなくていいって何?他のやつにケツいじってくださいって頼むつもりか??」 「そーだよ!ミリなんか全然俺のお願いきいてくんねーもん!!これ外せ!!」」 「ふーん…他のやつにやってもらうんだったら、機械にやってもらうんでも変わんねえよな?」 他のやつに尻をいじらせている時雨を想像して、まったくもって面白くない気持ちになった俺は先程まで使っていたローターを何の躊躇いもなくローションやら先走りやらでヌルつき、何かを誘い込もうとするようにひくついている時雨の後孔へと背後から突っ込んだ。 「あっ?!」 「お前が気持ちいいとこどこだっけな?」 ローターに続いて人差し指を挿入し、初めてここを触ったときに時雨が喘いだポイントを探った。 「あっ、やっ、いきなりすんなァ…」 「あぁ、俺には触れたくないんだもんな、すぐ抜くから少し我慢しろ」 「んあ、あぁっん!」 少しして、時雨の気持ちよくてたまらないらしい場所を探り当てた。 「ここか…」 そこに当てるようにローターをセットし、俺は指を引き抜いた。刺激に時雨が少し喘いだが、それよりこれから何をされるのかという不安からか、振り向き様にこちらを見つめてくる、 「そんな顔すんなよ、気持ちよくしてやるから、な?」 「やぁあ!!まっ!待って…ぁん!!ンぅ、あぁ!!」 時雨によく見えるように、ローターのスイッチ部分を掲げ、いきなり強を押した。 「あぅう!つよっい!ぁんっ!はぁっ!やっ…止め!あっん」 「俺じゃなくていいんだもんな?これでイけるよな?ちゃんとイけるかみててやるから、いつでもいいぞ?」 「う〜っ!あぁっ!っう、ん!!ハァん…ぅう」 強すぎる快感をどうにか逃そうと時雨は身体を丸め拘束具のついた腕へと顔を埋め小さく震えていた。 ひどいことをしている自覚があるのに止めようとは思えず、ベッドの上に膝立ちになり、時雨を見下ろした。 その後も動ける範囲で身体をよじったり、うつ伏せになり、ベッドに自身を擦り付けようとしたりと色々頑張ってはいたが、イくにはあともう一歩刺激が足りないらしい。 「ミリィ…ミリ…も、無、理…っ!これじゃイけないぃぃ…っ、たすけ、助けてっ!」 時雨が身体を横向きにし顔を上げ俺に縋るように助けを求めてきた。目を潤ませグズグズと鼻を啜っている。 「他のやつに頼むとかいうの撤回するか?」 「する!するからぁっ!ちゃんとイかせてっ!」 「絶対な?面白くねーから」 不自由な腕を避けながら、懸命にこちらを見つめ、問いかけに大きく頷いてる時雨に満足し、俺は時雨の孔からロータを抜き、長らく自由を奪うのに使っていた拘束具も外してやった。 「んっ、!早くっ、早く!」 一人で試しただろう時間も考えるとかれこれ数時間は射精が出来ていない時雨は我慢の限界らしく、身体が動くようになった途端こちらに背を向け四つん這いになり俺を誘ってきた。正直、時雨を弄り倒してギンギンになっているものを突っ込みたい気持ちをどうにか押さえつけ、ローターを挿れていたことで、いくらか緩んでいるソコにいきなり指を2本入れた。 「はぁっんんん!あっ」 これ以上我慢させるのは流石に可哀想なので、最初から時雨の感じるポイントに指を当て小刻みに揺らした。 「あっう、ン!きもちっ…ソコぉっ!」 クネクネと腰を動かして、より良いところに当てようとしている時雨がこれでもかというくらいエロい。 少し膨らんでいるそこを軽く引っ掻くようにしたり、二本の指で挟むようにして捏ねくり回すと時雨はきゅうきゅうと後孔を締め付けた。 「おい、動きにくいから力抜け」 「ンァ!ああっ、はぁあ!アッアッぅん?出来なっ!気持ちくて出来なっあぁ!イ、イけそ…ミリ、ミリもっと強くっ!」 「クソッ」 ぎちぎちと俺の指を締めつけ逃さないように纏わりついてくる肉壁の中で俺はどうにか指を前後に動かした。 「あっあぁ!くるっ!きちゃうう!イくッ!うっああん!!」 一際締め付けが強くなり、ビクビクと身体を震わせたあと、全身から力が抜け、ベッドへとへたり込んだ。 「ッハ、やっとイけたぁ…」 「満足したか?」 「ん、ぁ」 ハフハフと浅い息を繰り返している時雨から指を抜いた。 正直、俺もイきたい。できることなら挿入させて欲しい、しかし、これ以上変なことをするとまた怒らせそうだ。でもここまでしてやったんだからちょっとくらいやっぱり俺もご褒美ってやつをもらってもいいよな…? 呼吸ともに上下する尻を見つめながら俺は時雨の太ももを押さえつけるように跨ぎその上で膝立ちになった。 「ちょっ、なに?」 急な重みに達した余韻に浸っていた時雨が目を丸くしながらこちらに顔を向けた。 「俺も勃ったけど、イけてねーから助けてくんない?」 「あ?!つ、突っ込むのはナシって言った!!」 挿れられると思ったらしい時雨が両手を後ろに回し後孔を隠した。 「怖え!ヤダ!ヤダヤダ!!!やーーーだーーー!!!」 尻を隠しながら膝から下をバタつかせ暴れ始めてしまった。 どうにか押さえつけながら、膝立ちから時雨に覆いかぶさった。 「落ち着け落ち着け、挿れないから、な?」 「うっ嘘だ!ミリ、いじわるだからそうやって俺を騙して突っ込む気だろ!」 一連の流れのせいですっかり信用がなくなってしまった。 「ここだけ貸して」 まだ抵抗を続けている時雨の太ももの間をゆっくりと撫でた。 「あっ?そこでなにすん、だぁっ??!」 先程使い、ベッドの上に転がっていたローションを太ももの間にぶっかけ、俺は時雨の了承を得る前に、自分のズボンの前を寛げ、先走りでテラテラとしていたモノを差し込んだ。 「う、わっ?!な、なに??」 「素股ってやつ、本当挿れないから、太もも力入れんのだけ協力してくんない?」 「えー…こ、こうか?うぇ、ミリのちんこ…」 「んっ、いい感じ…俺動くけど時雨そのまま力抜かないでくれよ」 何か萎えることを言われた気がしたが、そこは聞こえないフリをして、俺は時雨の顔の両脇に手をつき腰を揺すった。 「う、うう…こっちも擦れ、る」 「ん、はぁ…」 男の太ももなんて硬くて気持ちよくなさそうとも一瞬思ったが、美尻の持ち主は太ももまで柔らかく程よい弾力だった。完全うつ伏せ状態だと動きにくかったため、俺は体勢を起こし時雨の腰を両手で持ち上げ四つん這いにさせ、再度前後運動を再開した。 「わぁっ、ぁっ」 動きやすくなったことにより、俺はさらに激しく腰を穿った。尻を突き出すような体勢になったことにより先ほどまで指を突っ込んでいたアナルが丸見えになっていた。相変わらず何かを誘い込もうとするようにひくついている。 物寂しそうにしているそこに俺は親指を突っ込んで腰の動きに合わせてピストンした。 「あっあぁっ?!」 それまで、「うぅ」やら「ひぃ」やら色気のない声しか出していなかった時雨だったが、大好きなソコをいじられると途端に声色が変わった。 「もっかい、イかせてやるから、もう少しがまんな」 「あぅっ!あっあっぁん!」 親指を引き抜き、二本の指を代わりに挿し入れ時雨のいいところを押しつぶすようにすると、穴の締め付けも太ももの締め付けも強くなった。 そろそろイきそうになった俺は、ローターを手に取り時雨のソコへとねじ込んだ。 「はぁっあっぁ…また、それ、ヤっ!」 時雨の手がローターを引き抜こうと後ろに伸びてきたがその前に素早く電源をいれることででそれを阻止し、自分の欲を開放させようと相手の身体を揺さぶりながら腰を打ち付けた。 「やあっ!!もう終わりっ!おわりぃっ!!あぁんっ!」 「んっ、もう出るから…」 「う、うぅ…はぁ、あっ」 片手を前に回し、時雨のモノを時雨の脚の間から出ている俺のモノをいっしょに握るようにしシゴいた。 「あっう!い、イく!またイくっ」 「っ、俺もっ」 一度出したことで身体が敏感になっているのか、時雨はビクビクと身体を震わせながら2度目の射精をし、その動きにつられて俺も続くようにして自分の手のひらへと溜まっていたものを吐き出した。 「っはぁ、疲れた…」 出し切ったあと、俺は時雨の太ももから自身を抜き、その横に仰向けに倒れた。 「み、ミリっ!と!止めろ!抜けぇ…っんぅ」 一息ついていた俺をギッと睨みつけていた時雨を見て、 ローターの電源を切ってやっていなかったことに気づき、 身体を起こし、わりぃ…と一言詫びてから、ローターの動きを止め、コードをつまんで引っ張り出し、ベッドの上へと投げ置いた。 「はぁはぁ…死ぬかと思った…」 フニャリとベットへとへたり込んだ時雨が枕に顔を埋めながらブツブツと呟いていた。 「気持ちよくて?」 「バーカ!バーカ!そんなんじゃねえし!」 「っと、やべ、あんまもう時間ねえな…おい、俺シャワー浴びてくるから、お前も俺出たら浴びろよ?んで、すぐ出んぞ」 ふと、時計に目をやると思ったより時間が経っていた。このまま眠りたいところだが、明日も学校はあるし、何しろ急なのとだったので持ち合わせも少ない。俺は急いで立ち上がりシャワーへと向かった。 その後、全裸のままベッドでウトウトしていた時雨を叩き起こしどうにか身体を清めさせ、精算を済ませ(なぜか当然なように俺が全額支払わされた)、どっぷりと闇が深まっている外へと出た。 「はぁ、明日も学校あんのにこの時間はきついな…」 「そうか?」 「お前は来て寝てるだけだからいいかもしんねーけど、こっちは一応授業聞いてんだよ」 「ふーん、まぁいいや!もう眠いし早く帰ろうぜ」 何がいいのだろうか、さっきまであんなにアンアン言っていたのが嘘のようにあほ面でケロっとしている時雨を見て思わず額に手を当ててしまった。 「おい…お前、これからも1人でイけなかったらどうすんだ?」 「あ!?もうその話題はなし!」 そういえばと聞いてみるとギョッとした時雨が顔の前で腕をクロスさせバッテンを作って後退りをした。どうやらケロッとしてみせているだけで、この話を避けたかったようだ。 「なしじゃねえだろ、ここまでやらせておいて。さっきも言ったけど他のやつに頼もうなんて思うんじゃねえぞ」 「な、なんで、そんなことお前に言われなきゃいけねえんだよ」 「そんなん俺だって聞きてえわ…。とにかくなし!なんかあったら俺んとこ来い、いいな?」 本当になんでこんなこと言っているのか…、しかしとにかく他のやつにコイツを触らせるは気にくわないので、俺は時雨をジッと見つめ、言い聞かせた。 「…意地わりぃことしねえ?」 「それはお前次第だろ」 「俺次第…?」 なんで?と時雨が小首を傾げた。 「お前が暴れたり、余計なこと言わなきゃ俺は優しい、多分」 「嘘くせえ…けど、とりあえずわかった…」 信用ならないという顔をされてしまった。心外だ。 かなり悩んでる様子ではあったがとりあえず了承を得た。 「はー…こんなとこでいつまでも話してるもんじゃねえな、誰かに見られでもしたら変な噂立てられそうだし」 こんな夜中に知り合いは歩いていないだろうとは思うが万が一ということもある。とにかく今日はこれで帰ろうと話。俺たちはそれぞれ帰路についたのだった。

ともだちにシェアしよう!