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第5話
「はぁ、だいぶ疲れてきたなぁ。」
配信開始から5時間が経過した。いつもみたいに座ってゲームするなら何時間でもできるが運動系のゲームはお互い体力が無いのでかなり疲れる。
『お疲れさま!ちょっと休憩しなよ。(2,700円のスパチャ)』
『初見だけどユズ君とハル君どっちもゲーム上手いね!』
『別に……受け取ってほしいとかそんなんじゃないからな!!(18,000のスパチャ)』
「ああ、スパチャありがとうございます。じゃあ、あと2時間ぐらい続けよっか。」
「主さん本気か?ついに頭行かれたんとちゃう?!」
遥が驚いたように俺の方を見る。たくさん動いたせいかちょっと汗ばんでいるのがエロい。
後で抱こうかな?
「う~ん。よし、みんなに決めてもらおう。」
「せやな。なぁみんな、これから二時間耐えられる自信ある?」
『まだまだ全然余裕!もっとやって!』
『ちょっと疲れてきた。でも、いい感じの勝負だし続けたら?』
『一回休憩にしたらええんちゃう?』
「あ、この人の採用。」
「ん?どれや。ああ、一回休憩にするってやつか。ええんやない?俺もかなり疲れたわぁ。」
数々のコメントの中から休憩コメントが多数あったので休憩することにした。さっきコンビニに買いに行ったヤツはもうなくなったしそろそろ追加融資が欲しいところだ。
「あのさ、みんなに質問なんやけど、あとの2時間は質問コーナーにせぇへん?」
急に遥が疲れた様子で質問コーナーを設けようという話を持ち掛けてきた。そうか、その手があったか。
「ユズ、いいか?」
「いいよ。じゃあ、コメントに質問書いていってね~。」
「じゃあその間に俺はなんか買いに行ってくるわぁ。じゃあみんなちょっと俺はいなくなるけどユズの相手してくれたってや。」
そういって遥は質問が流れてくる間に晩飯の買い出しに行った。
ー遥が買い出しに行っている間
「お、さっそく質問が集まってるね~。俺一人だけど答えちゃうね。」
遥が帰ってくる間に数問答えておこうと思ってコメント欄を見た。
『ハル君とはどういう付き合いなんですか?』
「ええっとね。ハルとは高校からの付き合いで今は一緒の大学に通ってるよ。」
『大学?じゃあユズ君とハル君は大学生なの?』
「そりゃそうでしょ。じゃ、次。『好きな食べものは?』かぁ」
やばい。好きな食べ物が全部「遥の作ったもの」になってしまう。やばい、もう気づいてるかもしれないけど俺は遥を溺愛している。
「うーん。基本的にゴーヤ以外なら何でも。特に好きなのはハル特製のサンドイッチかな。」
『ハル君料理できるんだぁ。以外!』
『二人は同棲しているの?』
などなど遥がいない間に俺たちの関係性を聞いてくる質問が多かった。そんなに中の人の生活とか知りたいかねぇ。俺にはわからん。
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