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18 ※性描写
「……アイツら、やっと帰ったか」
ふっと、吐息混じりに言う碧衣の声につられて振り向くと、拍子に腕を緩めた彼の、心底うんざりといった表情が目に映った。
「あんな言い方をするの、ひどいと思うんだけど」
「別にいいだろ。あんなことでへこたれるヤツらじゃないし」
「それにしてもひどすぎるっ!」
声を上げ、包みを取ろうとしたプレゼントを碧衣の手から奪った。
「あ、おいっ!」
「二人にきちんと謝るまで、これはお預けです」
「お前な……っ!」
苛立った碧衣が葵人の手からプレゼントを奪おうと掴みかかるが、すんでのところでかわし続けていた。
意外とかわせるんだな。このまま諦めて、二人に素直に謝りに行けばいいのに。
と、甘い考えをしていた時、ふいに何か思いついたような顔をした碧衣が急に動きを止めた。
急にどうしたのだろう、と葵人も動くのを止め、首を捻った、その瞬間。
唇を奪われた。
目を開き、固まっていると、抵抗する隙も与えず、碧衣の舌が葵人の舌を素早く絡め取り、音を立てて、舐め回される。
ぴちゃぴちゃと唾液が混ざり合う音が、脳内まで直接響き、蕩けそうになっていた。
その際に、力が抜けてしまい、プレゼントが落ちてしまったが、後頭部に背中辺りにと、がっしりと手で掴まれてしまったのもあって、拾いに行けず、小さな抵抗として、碧衣の肩辺りを掴むが、手が小さく震わすぐらいで、無駄な抵抗で終わった。
「は……っ、ん……、ふ……っ」
唇との僅かな隙間で息は出来ているものの、頭はすでに霞かかったように、酸欠状態になっていた。
頭が痛くなっていく。苦しい。けれど、この感じが、たまらない。
頬を赤らめ、うっとりとした目でもっと、と訴えながらも、耐えきれず、自らも碧衣を求めるように舌を絡める。
足の間の自身のが反応しかけている。
ここをあの骨ばった指でめちゃくちゃにして欲しい……。
と、碧衣から口を離されてしまった。
二人が絡め合った証の銀の糸が、二人の口から引いて、垂れていく。
「な、んで……」
肩で息をしながら、悲しそうに見つめていたのも束の間、碧衣の膝上から下ろされ、膝立ちにさせられた。
胸辺りが碧衣の顔ぐらいに来ていた。
何故、このような形にさせられたのか分からず、見下ろす形で疑問苻を浮かべ、碧衣のことを見つめると、口の端を上げた。
「なんでって、急にされたのにも関わらず、もっとシて欲しかったわけ?」
「……うっ、そういうわけじゃないというか、なんというか……」
「下はこんなにも素直なのにな」
「やぁ……っ!」
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