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第11話(カイト)
「あれ、ビリビリ君だー」
「げ、メガネ男子」
「カイト、知り合い?」
「他人他人」
「Tanin?他人って意味かな?ひどいなー、僕らは友達でしょ」
「げ、お前、日本語分かるのかよ」
「10カ国語くらいしか分からないよ。語学は得意じゃ無いんだ」
2カ国後もまともに話せてない俺によく言うなw
「イチ、このメガネ男子はニューヨーク支部のグラスゴー博士」
「どうもー」
「ま、ま、まさか!クリストファー·グラスゴー博士ですか?!凄い!まさかお会い出来るなんて」
「イチ知ってんの?」
「WIA一の天才、科学技術班の最年少顧問のグラスゴー博士だよ!」
「君良いヤツだね」
「お前、本当にWIAに詳しいな」
イチからWIAの豆知識を良く聞かされるんだが誰情報なんだ?
「カイト、ちょうど良かった!今から時間ある?」
「これから授業だよ」
「ブレイン先生のクラスか!じゃあ放課後は?」
「大丈夫だけど」
「じゃあ終わったら僕の通信機鳴らして!今日はココに居るから」
「はいはい」
グラスゴー博士には簡単に挨拶を済ませてキャンパスに向かう事にした。
「お前凄い人と友達なんだな。トム•コーヴィンといい、グラスゴー博士といい」
「どっちもたまたま知り合っただけだよ」
イチにも、まだトムと付き合ってる事は話してない。
偏見は無さそうだけど、正直、俺自身が1番戸惑ってるから。
ハッキリ言葉に出すのが照れくさいし、やっぱり少し怖い。
男と付き合うって、やっぱり色々悩むんだな。
担任のブレイン先生とエージェント•アンダーソンは同性婚しているらしい。
俺の周りに居る唯一の同性カップルだ。
2人を見ていると本当に性別なんて関係無いんだなぁとは思うけど。
「今度、相談してみようかな」
「え?何?」
「ごめん独り言」
イチと急いで教室へ向かった。
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