65 / 132
はじめての奉仕①
「なんとでも、言えば?
でも初めてだからあまり上手くないと思うけど、そこは我慢してよね」
同性相手にこんな事をするのは、実際本当に初めてだ。
だから先に、言い訳の言葉を口にしたというのに。
……遼河くんはニヤリと笑い、答えた。
「当たり前。逆にこんなのに慣れてたら、許さなかったし」
えっと……これは、笑うところ?
困惑しながらも、真意を探るべく彼の顔をじっと見つめる。
うん。……これ割と、本気なヤツだ。
少しずつ分かり始めた、地雷の場所と行動パターン。
しかも地雷はあちこちに埋まっているらしいから、今後も発言には気を付けた方が良さそうだ。
そう考え、今は余計な事は言うまいと心に決めて、のそのそとベッドから体を起こした。
しかし、口ですると言ったものの。
……脱がせるところから、僕の仕事なのだろうか?
その第一歩で躓 いてしまい、途方に暮れる僕。
「ほら、大晴。口で、抜いてくれるんだろ?
早く、しろよ」
ククッと意地悪く笑いながら、だらりと全身の力を抜き、寝転がる彼。
その仕草は、とてつもなく色っぽくて。
……そんな彼を見下ろしたまま、ゴクリと喉が鳴るのを感じた。
半ばパニック状態に陥りながらも、それ以上遼河くんが動く気配が無かったから、覚悟を決めて彼が履いていたスウェットの腰紐に手を伸ばした。
楽しそうにニヤニヤと、ゲスな笑みを浮かべたままそれを見守る遼河くん。
やっぱりこの男、性格が悪い!
それでも平静を装ってスルリと紐をほどき、ズボンを下げるとそこには。
……下着の上からでも分かる、既に臨戦態勢にある彼のモノ。
ともだちにシェアしよう!