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危険な男子会①

 そんなやり取りから、一月(ひとつき)ほど経った頃。  数週間ぶりに会った知之が、唇を尖らせ言った。 「……なんか最近、大晴付き合い悪くね?」  確かにこれまでの僕は、金曜日の夜は知之だったり、史織と過ごす事を優先してきた。  だけど遼河くんと再会してからは、当たり前のように金曜日は彼と共に過ごし、そのまま土曜も。  ……下手したら日曜までも、どちらかの家で過ごすというのが当たり前になっている。 「あー……ごめん。ちょっと仕事が、立て込んでて」  遼河くんとふたりで逢っているというのはなんとなく言い辛かったから、咄嗟に嘘を吐いた。  でも知之は良い意味で素直で単純な人間だから、僕の言葉をあっさり信じた。 「つまんないの。  最近同年代の奴らはどんどん結婚してくから、休みの日に相手してくれるの、お前ぐらいなんだよ」 「だから、ごめんって。  あ、そうだ!今週の金曜は僕の家に、遼河くんが泊まりに来る予定になってるんだけど。  ……もし良かったら、知之も来る?」  僕の言葉を聞き、彼の瞳はキラキラと輝いた。  ……あ、ここにも犬がいる。  とはいえ遼河くんがハスキー犬だとしたら、彼は柴犬を思わせる。   「行く!絶対、行くぅ!  男子会、サイコー!」  一気にテンションが上がる、知之。  そんな彼を見て、ちょっと苦笑した。  勝手に決めてしまったけれど、特に問題はないだろう。  この間三人で話した時も、遼河くんは特に不機嫌になったりはしていなかったから。  というか、むしろ勝手に参加してきたのは、彼の方だったし。    しかし、この結果。  ……僕はとんでもないピンチに、陥る事となる。

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