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秘密の遊戯①
これ以上何か言ったところで、遼河くんが素直にやめてくれるとは思えない。
それどころか下手したら、事態は悪化しかねない。
それだけは、絶対に避けなければならない。
「……また口で、するから」
最大限の、譲歩。
しかし彼は眉間に深いシワを寄せ、答えた。
「悪いけど、それは却下。
あの時の事、俺、忘れてねぇから」
くっ……!今になって|あの嫌がらせ《事後のキス》が、自分に跳ね返って来るとは。
「なら、どうしたら良い?
……まさかここで、挿れるつもりじゃないよね?」
じっと彼を見上げ、聞いた。
すると遼河くんはご機嫌が直ったのか、ニッと笑って答えた。
「さすがにそこまで、求めないよ。
……今は、な」
僕は下半身を剥き出しにされ、引きずられるようにして台所へ。
そしてキッチンカウンターに手をつかされたかと思うと、いつの間に脱いだのか、彼のモノを太ももの間に挟まされた。
これは、もしや……世に言う、素股というヤツでは?
それに気付き、途端に恥ずかしくなってきた。
……普通に挿れられるよりも、なんかもっといやらしい事をさせられているような気がする。
「飛び散らないように、ゴムは着けたから。
いい子だから大晴も諦めて、一緒に気持ちよくなろうな?」
クスクスと笑いながら、耳元で囁いて。
彼は楽しそうに、僕にもコンドームを装着させた。
確かに部屋が汚れないで済むのは、助かる。
でもこんなの、絶対確信犯じゃん!
そう、思うのに。
……この異様な状況に興奮し、体が熱く火照っていくのを感じた。
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