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理不尽なお仕置き①
「なぁ、大晴。あの女、なに?
……って今は、答えられないか」
連れていかれた僕の部屋で、クスクスと笑いながら聞かれた。
だけど僕は以前されたみたいに、口に|猿轡《さるぐつわ》みたいなオモチャを着けられたまま手足を拘束され、バイブを突っ込まれたまま何度も逝かされ続けているから、彼の言うとおり返事をする事なんて出来るはずがなかった。
「ん……っ、ぐっ……」
溢れ出した、涙。
唇の端からは涎がだらしなく零れ落ち、僕のくぐもった声とバイブの振動する音だけが室内に響き続けている。
でもあれは、本当に僕が悪かったの?
あんなのは全て、遼河くんと再会する前の出来事で。
……今の僕には、君しかいないというのに。
快楽を覚えさせられ、調教されたカラダは、与えられる刺激に悦んでいるような気がした。
なのにココロは、悲しくて。……苦しくて。
僕を好きだと言ってくれた言葉が嘘みたいに思えるぐらい、ゾッとするほど冷たい微笑。
顔を無理矢理上に向けられ、視線を合わせられたけれど、やっぱり目の奥は笑っていない気がする。
僕はなんでこんな男の事を、好きになってしまったんだろう?
あまりにも理不尽な仕打ちに納得がいかず、キッと睨み付けると、彼はまたクスリと笑い、バイブのスイッチを強に切り替えた。
そしてしばらくすると彼は、わざとらしく言った。
「あ、そうだ。ちょっと俺、出掛けてくるから。
大晴は、好きなだけ逝ってて良いからね?」
ブンブンと左右に首を振り、置いていかないで欲しいと必死に訴える。
でも彼は呆れたように、冷めた口調で告げた。
「嫌じゃ、ないだろ?
気持ちいい事も、オモチャも大好きだもんな?
……あんなクソビッチに、あっさり喰われちゃうような淫乱な大晴は」
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