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危険な遊び
リチャードは律儀にキスをしてきた。
頬を包み込むように熱い掌が触れ唇を塞がれる。最初は羽のように軽く触れ、チュッと音を立てて直ぐに離れた。
すぐに離れたそれを追うように顎を上げた壮馬を見て、リチャードはふっと笑ってから今度は唇を深く重ね合わせてくる。
「ン……」
壮馬が僅かに開いた隙間にぬるりと舌が潜り込み、歯列を割って侵入してくる。
アルコールのせいか、それともこのシチュエーションの所為なのか鼓動が早まり、息が上がってしまう。
心の片隅で二の足を踏んでいる自分に気付いたが、それを無視して壮馬はリチャードの首に腕を回した。
もう、祥太郎とは終わったのだ。目の前にいる彼と寝たからと言って誰に咎められるわけでもない。
壮馬は投げやりな気持ち半分、縋るような気持ち半分でリチャードを受け入れた。
「……ん、……っ……」
唇がじんとするほどキスをして、顔を離した途端にがくりと膝が崩れる。腰に力が入らず立っていられず、しがみ付くような恰好でリチャードに抱き留められる。
「大丈夫か?」
心配する素振りを見せつつも、リチャードの顔はどこか嬉しそうだった。キスだけでこんな風になるなんて居た堪れなくて思わず顔を背けたくなったが、リチャードがそれを許さなかった。
腰が砕けて力の入らない壮馬の身体をベッドに横たえると、リチャードはスウェットに手を掛け、壮馬のズボンも足から引き抜いた。そしてそのまま、ベッドに仰向けになった壮馬の上にリチャードが覆いかぶさって来る。
足に触れる自分以外の熱にぎょっとして顔を向けると目が釘付けになった。外国人はでかいとは聞いていたが実際にこの状態のモノを目にしたのは初めてで、血の気が引いた。
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