41 / 102
戸惑いと葛藤と 17
「あぁ……んっ」
リチャードが腰を動かす度、ぐちゅぐちゅと淫靡な水音が部屋に響いた。それはローションのせいなのか、それとも自分が感じているせいなのか分からなくて壮馬は思わず自分の耳を両手で塞いだ。
「ソウマ……手ぇどけろ」
「やぁ……」
恥ずかしくて堪らないのに、リチャードは無情にもその手を掴んでシーツの上に縫い留めた。そして身体を倒して腰をぐっと押し付けて来る。
「あぁっ……あっ、あッ……」
最奥を突かれる感覚に腰がわななき、ゾクゾクと背筋が震えた。リチャードが身体を揺するたびに身体が熱く火照って行く。
リチャードは壮馬の手をシーツの上に縫い留めたまま腰を引いては穿つ行為を繰り返し、徐々に抽挿を速めた。
抜き差しされる度に結合部からグチュグチュという卑猥な音が響き羞恥と興奮が入り混じる。そしてそれに比例するようにリチャードが与えてくれる快感も増大して行くのが分かった。
「んっ、あ……あっ……はぁ……」
恥ずかしいのに、気持ちが良くて堪らない。
「あ……あぁっ……はっ」
一定のリズムを刻みながら、リチャードの長い指が壮馬の性器に絡んで緩々と扱く。
腰から下が蕩けて無くなってしまいそうなほど気持ちが良くて、もう何も考えられなかった。
「は、ぁ……ッ」
急な射精感を覚え、壮馬はシーツを掴んで身悶えた少しでも長く堪えようとしたけれど中と外同時に激しく擦りあげられて我慢が出来ない。
「あぁっ……だ、だめっ、待って、こんなのだめ、おかしくなっちゃう……ぁあっ!」
頭の芯がかぁーと熱くなって何かが駆け巡る感覚に壮馬は頭を振り乱して喘いだ。
まともに頭が働いていたらとても口には出来ないような、甘ったるい言葉が勝手に口から飛び出して行く。
ともだちにシェアしよう!