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怒ってる? 10
「今夜は何もしたく無いって言っていなかったかい?」
「…ッ」
恥ずかしいところを咎められて、じわじわと羞恥に顔が熱くなっていく。一体誰のせいだと思っているんだと生理的に浮かんだ涙目のまま睨み付けてやれば、リチャードはわざとらしく首を竦めて見せた。
「残念だよ、ソウマ。今日は触る事しか出来ないなんて……」
なんて言いながらわざとらしくため息を吐き、ズボン越しにでもはっきりわかるほどに熱くなったソコを、指先でそろりと撫で上げる。
途端に、ぞわりとした快感が背中を這い上がるから壮馬は堪らず息を呑み込んだ。
「っ、ぁ……」
「どうした? ソウマ?」
意地の悪い問いかけに壮馬は悔しげに唇を噛み、ふるふると首を横に振る。
「おや、触るのはダメだと言っているくせに、いやらしいな。腰をそんなに動
かして」
「~~ッ!」
リチャードに言われて初めて気付いた。無意識とは言え自ら彼の手にソコを押し付けるようにして腰を浮かせている事に。
「ちが……っ、これは……」
「これは? なんだ?」
羞恥に顔を真っ赤に染めて瞳を潤ませる壮馬を揶揄うように笑うと、リチャードはスウェットのウエスト部分に手を掛けた。そして下着と一緒に一気にずり下ろすと、先走りの蜜を滴らせた壮馬の昂りが勢いよく飛び出してくる。
「ほら、ココも触って欲しそうに震えてるじゃないか」
「……っ!あ……ッ」
そう言って、リチャードは壮馬の昂りに指を絡めて扱き始めた。
「っンン……っ」
「いやらしいな。俺の手がびちょびちょだ」
「ぁ、あ……っ」
耳元で吐息と共に囁かれる言葉に全身がゾクゾクと戦慄いて仕方がない。恥ずかしいのに、酷く興奮してしまう。
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