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ドッキリ初対面 3

警戒心が強い兄が心を開いていたのは祥太郎だけだったはずなのに。 一体2人はどういう関係? さっきから頭に浮かぶ疑問は増えるばかりである。 そう言えば、昨日電話口で話していた相手もリチャードだったはずだ。 と言う事は二人は……? いやいや、ありえないだろ。だって兄はずっと彼女いない歴=年齢を貫いていたはずだし、リチャード監督なんて女好きだと言う噂もあるくらいなのに。 だが、この状況はどう考えても……。 自分の兄の恋人がイケメン外国人(しかも男)でした。なんて、オイシイ――もとい、信じがたい状況に目を白黒させる。 はっ! と言う事は、自分は戻って来てはいけないかったのでは!?  今のこの状況が事前なのか事後なのかはさっぱりわからないが、二人の秘密の逢瀬を邪魔しちゃマズかったのでは!? 「あ、あのっ! 私……か、帰りますね!」 「おや、別にいてくれて構わないが? ソウマの家に泊まりに来ているのだろう?」 こっちが構うんだよ! と心の中でツッコミをいれつつ、チラリと眠っている兄に視線を向ける。 「あぁ、随分疲れさせてしまったからね。起こすには忍びなくて」 「……そ、そうですか……」 疲れさせたとは!? ナニか? え? 久々の再会でつい、盛り上がっちゃった的な? その可能性もなきにしもあらずじゃん! え?もしかして二人ってやっぱりそういう関係なの?  いろんな妄想が頭を過って、思わずにやにやしてしまいそうになり慌ててぶんぶんと首を振り邪念を払う。 一人であたふたしている蛍を、リチャードは面白いものをみるように笑って眺めていた。

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