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02-18.

「二度と俺の前からいなくならないでくれよ」  それは会わない間に大きく形を変えていた。  ジェイドにとってレオナルドは初恋だった。  ……困るんだよな。  一度だけ会ったことがあると言われても、その時の出来事をすぐには思い出せそうもない。  ……最悪な屑野郎なのに。  脅迫紛いなことをしてでも結婚の約束をさせられた。  近日中には正式な婚約が結ばれることだろう。  そして、時期が整えば結婚させられる。  ……幸せそうな声を出しやがって。  まだ口の中が苦い。  愛を囁かれたところで強制的に陰茎を咥えさせた事実はなくならない。 「……結婚しろと言ったのは、お前だろ」  レオナルドは困ったような表情を浮かべた。 「俺は好きじゃない」  はっきりと言い切る。 「勘違いするなよ。今まで、一度も、他人を好きになったことがないんだ」  なぜだろうか。  ジェイドの気持ちに寄り添おうとしているかのような言葉を付け加えてしまった。 「だから、……まあ、一緒にいる間に少しくらいは好感を抱くようになることもあるかもしれない」  近づけようとしているジェイドの顔を押さえていた手を離す。 「断言しておくが、今のジェイドに対する印象は最低な屑野郎だからな!」  そして、迷うことなくレオナルドの股間付近を触り続けていたジェイドの手を叩き、払い除けた。  抵抗の一つもなかったことが不思議だったのだろう。  レオナルドは上を見る。  必死に顔を隠すように手で覆っているジェイドの表情は見えなかったが、耳まで赤くなっていた。  ……照れるところか?  見られていることに気付いていないのだろう。  ……変な奴だ。  刺激するようなことは言わない。  レオナルドは視線を逸らし、なに言わずに膝の間に座り続けることにした。

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