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04-2.
「休暇を取ってきた」
ジェイドはハロイドに上着を渡しながら言った。
久しぶりの休暇だ。
それを聞いたレオナルドは嬉しそうな顔を浮かべる。
……ゆっくり休んでもらおう。
日中の仕事で身体が疲れているだろう。
その上、疲れているのならば無理はしなくてもいいと毎回のように声をかけているのだが、毎夜の行為も行われている。
ジェイドが体力切れを起こした姿を見たこともなければ、体調を崩している様子も一度も見たことがない。
毎朝、腰痛で動けなくなっているのはレオナルドだけである。
レオナルドはそれが不思議で仕方がなかったが、それを指摘すれば翌日は一日中、寝具の上で過ごすことになるとわかっている為、言わなかった。
「遊びに出かけよう」
「ダメだ。家で過ごす」
ジェイドの提案をレオナルドは信じられないという目を向けながら、拒否をした。
「休める時に休まないと倒れるだろ」
第二騎士団の多忙時期はもうじき終わるだろう。
王族の警備が中心業務である第二騎士団は、毎年、王族の国内移動が激しくなる時期だけ忙しくなるのだ。
「でも、半月も外に出てないだろ?」
ジェイドはレオナルドの心配をしているのだろう。
その言葉に対し、レオナルドは自信で溢れた表情を浮かべた。
「たかが半月だろ?」
十年間、強制的な引きこもり生活を続けていたのだ。
「外に出なくても俺は平気だ。やることはたくさんあるからな」
侯爵家に嫁ぐのならば、侯爵夫人としての役目をしなければならないとジェイドの両親の好意で押し付けられた家庭教師の授業や領政を学んでいる。
暇をしている時間はない。
趣味の一環だった研究さえも手が付けられない状況である。
「だから、明日は俺と一緒に家で過ごそう」
「わかったよ。でも、次の休みはデートにいこうな?」
「あぁ。楽しみにしてる」
レオナルドは笑った。
それからジェイドの腕に自身の腕を絡ませる。
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