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第二章・7
「夜に私の部屋へ。しかもパジャマで来る、という意味が解るな?」
「はい……?」
きょとん、とした悠希の表情に、貴士は眉根を寄せた。
「解らないのか?」
「えっと。お話しして、お茶を飲んで……」
「それから? その後は?」
「寝ます」
そうだ、と貴士はうなずいた。
「君は今から、私と同衾する」
「それって、つまり」
私が君を抱く、ということだ。
そんな貴士の声は、相変わらず冷静だ。
顔色一つ、変えてもいない。
だが、悠希は慌てた。
「いや、ちょっと待ってください。そんな、いきなり!」
「君も、それを覚悟でここへ来たのだろう?」
確かに結婚を前提とすれば、そういうことがあるけど!
でもだけど!
「こ、心の準備が!」
「往生際が悪いな」
貴士はそう言うと、音もなく立ち上がった。
「ついて来なさい」
「は、はい……」
行きつく先は、きっと寝室。
足元をふわふわさせながら、悠希は貴士の後に続いた。
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