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第五章・8

 さっきまで悠希の体の中で暴れていた、貴士のペニス。 (こ、ここも拭かなきゃいけないよね……)  迷っていると、貴士は悠希の手からウェットティッシュを取った。 「ここは、自分でやろう」 「すみません……」 「そのうち、慣れる。慣れたら、君がその手で私を慰めてくれる時も来るだろう」 「……」  やっぱり、恥ずかしいよぅ!  これは暗に、悠希に愛撫をねだっているということだ。 (いや。ねだるというより、命令に近いのかも)  経験はなくとも、知識はある程度備えている悠希だ。 (手でしたり、口でしたり、とか……!?) 「どうした? 顔が赤いようだが」  そして、悠希がそんなことを想い巡らせているのを承知で、貴士は意地悪を言うのだ。 (その時が来るのを、楽しみにしているぞ。悠希)  身を清めた二人は、それぞれの想いを胸に眠りに就いた。 「貴士さん、少し近づいてもいいですか?」 「こっちへおいで」  今は安らかな時を、二人で分かち合った。

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