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第八章・4
「あ、はぁ、はぁ。あ、そこは。そこは、ダメですぅ……!」
「ここが、悠希のいい所か」
覚えておこう、と貴士はそこばかりを責める。
「だめ。駄目、だめ、あ、ダメぇ……ッ!」
悠希はこらえきれずに射精してしまった。
ふるふると震えるその体を、貴士は夢中で拓いていく。
「い、いけません。また。また、キちゃうぅ!」
「いくらでも、吐くといい」
「貴士さん、お願いです。少し、休ま、せ……」
は、と貴士は我に返った。
そうだった。
彼は、これがまだ二度目なのだ。
「すまない。つい、夢中になった」
荒い息の悠希の髪を、貴士は撫でた。
苦し気な表情だが、その奥には確かな快楽の余韻が見える。
彼に水を与え、素肌を優しく撫でてやる。
やがて悠希は、潤いを取り戻した。
濡れた瞳で、貴士を見るようになった。
「ごめんなさい、途中で」
「楽しみは、長い方がいい」
しかし、貴士のペニスは少々お辞儀をしている。
悠希は、思いきってそこに顔を近づけた。
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