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第47話 C-02 西名×琉加 ⑱

 「琉加くん、、ちょっ、何言って」  「好きです。先生の事が……好き」  力なく抱きしめられた背中に彼の頬の熱を感じて"好き"の言葉を噛み締めた。これもオイルの力と思っていたがそうじゃないと今頃になって気付いた。  仕事として彼の顔を変えていたのはこの瞬間の為?こんな僕の為に……そう思うと何故だろう、、自然に涙が溢れてきた。鼻を啜って腰にある彼の手にポタッと涙が落ちる。  「先生、、、?泣いてるんですか?」  「ううん……泣いてない」  「すいません、、僕が変な事言ったりしたから」    僕は振り返っておもむろに彼の頬に手を当てて引き寄せ、強く口唇を触れ合わせる。一瞬驚いて戸惑った彼の唇もすぐに僕の舌を受け入れた。  「琉加、、好きだよ」  呼び捨ての名前を聞いて彼も更に強く求めた。絡み合うリップ音が耳の奥で響きお互いの興奮度を高めるには十分過ぎて深く深くキスは止まらない。  シャツのボタンを外そうと彼が手をかけるが震えて上手く外せなくて躊躇した彼を手をそっと握った。  「、、、大丈夫?」  「……自分から誘ったのに、、情けないですよね」  「何言ってんの?そんな事ないよ嬉しい」  一生懸命な彼が愛おしくてオデコにキスをする。照れながらも嬉しそうな彼と見つめあうと瞳で会話するように想いが一つに重なった。  「おいで」 手を引いてベッドルームに連れて行き彼をゆっくり寝かせて跨った。すぐには肌には触れず怖がらせないようにすぐには距離を縮めず会話をする。  「いつからそんな風に思ってくれてたの?」  「わかりません、、たぶん最初の手術が終わったくらいから……」  「そう、ありがとう。僕もずっと気になってたんだよ、、だから嬉しい」  彼のシャツを下から少しずつ捲って露出した細い腰かをすーっと撫でるとビクッと敏感に反応を見せた。露わになった突起を口に含むと抑えきれない吐息を漏らした。  「はっ…、ん、ぁっ!」  まだ身体に力が入って緊張が拭えない彼の両手を恋人繋ぎで落ち着かせる。  「まだ不安?」  「少し……だって女性ともシた事ないから」  それなら僕だってしばらく彼女は居なかったし、男と身体を重ねるどころかこんな気持ちになるのも初めてだ。  「だけど先生となら初めて、、シたいです」  キスをしながら服を脱がして太腿も撫でながら付け根辺りを弄るって、ソレに直に触れると身体をよじって涙目で訴える。ゆっりくりとそして次第に動きを早めていく。  「あっ、ッ、、やぁ、、」  「琉加っ……我慢しないで、、」    徐々に手を後ろに持っていき入口にあてがうとビクンと大きく身体を反らせて必死に何かを耐えている。  「琉加、、挿れるよ……?」  「、、はい。あッ、んんっ……」  痺れるような快感が背筋を走り、情けなく震える手での首筋にしがみついた。苦悶の顔に心配になり動きを緩めると脚をぐっと寄せて"辞めないで"と欲しがった。 ピタッっと身体を重ね首筋に舌を這わせながら一定の上下の動きを止めずに激しく打ちつける。  「あッ、、らは…ぁ、ん…っも…無理ッ、」  「琉加っ…きもち、ッい……」  「せ、ッん、、生…ぁ」    限界に達しそうで声も擦れながら抑えきれない声も愛しい思いもお互いすべて残さず吐き出してハァハァと身体で呼吸して果てた。  ベッドに二人寄り添い乱れた髪を直すように撫でると、彼は事後の恥ずかしさから頬を赤らめて布団に顔を埋める。    「琉加くん、何で今さら隠れるの?」  「何だか改めて恥ずかしくて……それと先生シてる間、、琉加って呼んでくれましたよね。それが何だか……嬉しかったです」  「あれ?そうだった、、?自然に呼び捨てにしてたね」  彼は僕の手を持って自身の目、そして鼻を上からやんわりと下に下げると満たされた顔をして胸に手を持っていく。  「先生がくれた、この目も鼻も大好きです。だけどもう手術は必要ありません……顔変えても満たされなかった何かが今はもう埋まりました」  彼の胸に置かれた僕の手は誰かの命は救わなくても人生を変える事の出来る"美容外科"で幸せを創り出す事が出来る。 そう思わせてくれた隣で目を閉じた彼の顔はとても美しくて瞼にキスをして眠りについた。  

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