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【ゼウダーside】 幾度と、色んな天使達を、含め、堕天使も愛欲者も抱いてきたが、ここまで美しいモノは見た事ない。 これは、一度きりにするのは惜しい。 閉じそうな足を右手で押さえ、左手の中指に唾を付けた。 「中の具合でも調べてみるか…」 唾で、濡らした中指を孔に滑らす。 「やっ、な、なに…っ」 指を中に入れた拍子に体が跳ね上がり、瞳が大きく開かれた。 「大丈夫だ。じき…良くなる…」 「ゃぁ…ぬ…ぃ…て…下さ…ぁ」 我は、構わず中を刺激していく。 「初めてにしては、随分と絡み付いてくる…」 既に、中はグチュグチュっと、厭らしい音を立て始めていた。 「はぁ…ゃっ、あっ」 開発次第では…。 我にしか、感じない身体になる。 頭の中で、色々、考えていた。 あられもない姿にされた時、ウリエルは、どう、思うのだろうか。 初対面の男が、自分を、独占したいと、思った時は? 何て、変な考えがおきる。 所詮は、彼からしたら、まだ、子供。 愛らしくめでるのも良いが、遊戯を楽しむのも、一驚だと思ったが、余裕が無い分、諦めた方が、賢明だ。 其処は、臨機応変にいかなければ、楽しめない。 魔族の性に、思わず自嘲してしまう。 魔界帝国の貴族が、こんな変な考えを起こすとか、自棄が、回ったとしか、思えない。 我から? しかも…。 目の前に居る、大天使を、抱きたい衝動に、狩られるとは、茶番でも、笑えてしまう。 なら、その…。 シナリオに、沿って、一曲。 弾いてもらおうか。 魔族と、七大天使の、愛曲とやらを。 奏でる曲は、激しく…。 情熱的なのだろう。 流れてくる曲に、合わせ、我は彼を引いた。 ー…ピアノ第一章曲。 『運命のプレリュード』。 元々、プレリュードは、二十四番まで、存在する。 その中で、第一章は、始まりを意味するのに。 相応しい…。

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