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【ハニエルside】
『何かさぁ、ウリエルの雰囲気変わったよね』
不意に、貴方がそんな事を言うもんだから…。
『元々、美人だけど、こうさ、色気が半端なく出てきたというか。妙に、雰囲気が大人の色気ムンムンみたい』
自分の瞳で確かめたくなっちゃったわ。
ゼウダー卿と、初めて逢ったウリエルは、親玉であるゼウダー卿を抜き、見事に、魔族達を抹消した。
「ふふふっ、そうでしたわね…」
「雨が、好きな君が訪れない訳ない」
柔らかな笑みを、浮かべたウリエルが言う。
私が、天気の中で雨が好きなのを覚ているなんて。
「ウリエル…」
「ん?」
「雰囲気、変わったわね。サキエルが言っていたから、確かめに来たのだけど、彼の言う通り前より雰囲気が一段と変わってるわ…」
昔なら、こんな甘い感じの雰囲気はなかった。
薔薇の棘まではいかないけど、周りに掛ける圧力が、凄かった気がする。
決して、誰も寄せない圧が、辺りに、漂っていた。
これも…。
姫様、専属になったお陰で、変わったのかしら。
そうだとしたら、主は、凄い影響力を、持ち合わせた人物。
私ですら、頭が…。
上がらないもの。
「そうだとしたら、君は、軽蔑しますか。姫が、部下達をダンスに誘ったというのに…私の所に来て、世間話している程、貴女は、暇じゃないのを知っていますよ。他に、言付けを、預かっているんじゃ無いんですか…?その、クラエル様に対して、怪しい動きがあるとか?」
「…そういう、報告は、受けてないわ。ただ、本当に、部下達が駆り出されたのは、ダンスをする為だけと思いたいけど、嫌な予感がするわ」
「寧ろ、心配損のサキエルも、巻き込まれろです…」
何気に…。
彼女が起こす、騒動に、巻き込まれて、取り越し苦労しろみたいに、聞こえるわ。
確かに、嫌がらせをするには、打ってつけ。
サキエルは、姫に、敵わないから。
前七大天使ですら…。
慌てめ吹く。
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