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【サリエルside】 ウリエルさんがやる仕事は無い。 彼は、休んでいる間に一通り終わらせていた。 よって、この半端ない量は全てミカエルさんの分となる。 「早く終わらせて下さいね!監視役に、ラファエルを付けます…」 「えぇぇぇ」 「心底、嫌な顔をしないで下さい。ウリエルよりは優しい筈ですよ…」 「そ、そいゆう問題じゃなく」 ミカエルさんの意見は、却下するサキエルさん。 何が何でもラファエルさんを監視役に付けるみたい。 「仕事はこれだけじゃないんだ。手を動かせ!大体、積み木落としの様に半端ない量を貯めたのは己自身だと肝に銘じておけ。ソナタが旦那とラブラブしている間に俺達は自分達の仕事を終わらせてあるんだ…」 「終わらせてあるのに手伝っているんですよ。少しは、ガブリエルさん達を見習って下さい。七大天使の長様」 僕とガブリエルさんからキツく、お灸を備えられたミカエルさんは更に、小さく縮こまっていく。 これぐらいは、優しい方です。 それに、ウリエルさんから『ミカエルを甘えかせないで下さい』と、言われている。 だけど、手伝うのは…。 早く、帰りたいから。 少なくとも、ここ最近の魔族討伐で、疲れが出てきているのは確か。 何せ、彼方さんは、体力の塊で、休憩という言葉を知らない。お陰で、駆り出される度に、溜め息が出てしまう。 逆に、兄さんは、黙々と、仕事をこなしていっている。 最早、社蓄の鏡だよ。 自分の管轄もあるのに、魔界帝国のエリート組の相手、ついでに、ミカエルさんを説教するのも忘れない。 ー…器用過ぎて。 僕には、真似が出来ないよ。 その前に、早く、契りを交わしてから、肩の荷を下ろして欲しい。 ま、今は、無理か…。 神王の周りの世話もあるし。
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