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第29話 出張レイプ③※

「……うっ……! ウゥッ……!」 「ほら、次はこっちだ!」  尻を高く突き出しながら、両腕で這って前に進む椿の髪を、安生の次に待ち受けていた男が、ぐいっと引っぱる。 「ぐっ……!」 「ちゃんとケツあげて来いよ。こぼしたら承知しないからな」 「はっ……はいっ……」  男に引きずられ、ズルズルと畳の上を這った椿は、 「……ケ――ケツマンお酌にまいりましたっ……!」 盃を手に笑う男の顔の前に、プリプリと揺れるケツを差し出した。  その尻穴には、大きな酒杯の天狗の鼻がずっぽりと突き刺さっている。  ――無様なケツオナのあと、天狗の面の鼻を尻穴に入れられた椿は、尻で咥えこまされた徳利に酒瓶の酒を注がれた。 「……うっ……くっ――ウッ……!」 「火傷しないように冷やにしといてやったからのう。感謝しろよ」  トクッ、トクッ、と天狗の顔スレスレまで注がれる酒。   「こぼさないよう、しっかりケツをあげて、ひとりずつ酌をして回れ。注ぐときは、『ケツマンお酌失礼します』とあいさつするんやぞ。わかったな?」 「……うっ……はいっ……」  匍匐前進のように這って、ひとりひとり、男たちに尻を差し出す。   「……ケ――ケツマンお酌……失礼いたしまぁすっ……」  といいながら、男が差し出したおちょこめがけ、尻の角度を調整し、酒杯をかたむける。 「おっ……と――あぶない、もう少しでこぼれるところだったぞ!」   おちょこになみなみと注がれた酒を口にした男が、椿の尻をバチンッ! と叩く。 「くっ……! も――申し訳っ……ありませんっ……!」  尻穴に刺さった天狗の面の中で、たぷんっと揺れ動く酒。 「次はこっちや」  隣の男が、椿の胸の下でヨレヨレになったブラジャーを引っぱる。 「はっ……はいっ……!」  目の前にきた椿の尻を、 「おーおー、こんなけったいなもん入れられて。チンポにも花入れられて、ホンマあわれな子や」  大きく撫でまわす。 「かわいそうに……蚯蚓腫れができとるやないか。鞭で打たれたんか?」  尻たぶにある無数の傷あとをなぞってから、 「おや……だいぶタマが膨らんどるな。ザーメン、せりあがってきてるんやな」  垂れ下がったタマ袋を、ぐっとわしづかむ。 「……アッ……!」 「おっと……酒がこぼれそうだぞ。しっかりケツあげい。ほら――おちょこはここやで」  男は、テーブルの端に置いたおちょこを指さす。  牛の乳搾りのように金玉を揉まれながら、「うっ……うぅっ……!」と尻を突き出した椿は、おちょこの上に跨る。 「……ケツマンお酌ッ――失礼いたしますッ……!」  天狗の顔からおちょこに跳ねて落ちる酒。 「だいぶケツで酌するのもうまくなったのう」  西村の言葉に、「ほんとうですな」と男たちは合わせて笑う。 「見てみい。ケツに天狗突っ込まれながらチンポも乳首もビンビンや。こんなスケベな芸者はなかなかおらんぞ」 「うっ……!」  執拗なタマ責めに、せり出したガマン汁が、チンポに咲いた椿の花のわずかなすき間から漏れ落ちる。 「このままではイッてしまうやろ」 「それくらいにせい。次は――銀か」 (……あ……)  タマ責めからようやく解放された椿は、いちばん端の席の銀に目をやった。  周囲の享楽をよそに、銀は静かにタバコを吸っていた。   「ほら、早く行って酌せな。色男が待っとるぞ」 「……うっ……はい……」  きゅっと目をつむった椿は、銀のところまで這っていき、 「し……失礼――いたし……ます……」  下を向きながら、銀に尻を向けた。「……ケ――ケツマンお酌――させて……いただきます……」 「……ん? なんやこの子、耳朶まで真っ赤やぞ」  それまでとは違う椿の様子に、タマ責め男が首をかしげる。  それを見た西村が、ピクッと眉間に皺を寄せ、 「顔をあげろ」  と椿に命じる。 「…………」  目の縁まで真っ赤に潤ませた椿が、おずおずと顔をあげる。  わななく赤い唇と、ヒクヒクと膨らむ小さな鼻梁。  ――乙女のような恥じらいに色めきたった男たちは、 「この子もしかして……」 「銀に惚れとるんか?」 「どうなんや? はっきりせい」  男たちに問い詰められ、椿はブンブン首を振った。    違う。  ぜったい――恋なんかじゃない。 「ちがうて」 「にしてはずいぶんモノホンっぽいような……おい、銀。ちょっとこの子の前に来てみい」  幹部の命令に、タバコを灰皿でひねりつぶし立ち上がった銀は、椿の前に立った。  四つん這いで尻を突き出した格好を正面から見られ、椿は恥ずかしさに下を向く。 「やっぱり照れとるやないか」 「……かわいいのぉ、きっと銀に惚れてもうたんやな」 「銀、おまえもこの子、可愛がったれや」 「……自分は商品には手を出さない主義なんで――」    そっけない銀の言葉が、椿の心に矢のように突き刺さる。 (やっぱり――……)  這いつくばったまま、動けないでいる椿に、 「……何をしている。酌を続けろ」  不機嫌そうな声で、西村はいう。 「銀。おまえも席に戻れ」 「……はい」  ――どうやら、椿が銀を意識していることが、西村は気に入らないようだった。  ふたたび、銀の前に尻を突き出し、 「……ケ――ケツマンお酌……失礼します――」  顔を真っ赤にしながら、椿はいう。  その尻にそっとふれた銀は、 「そのままケツを下げろ。そうだ……もう少し右に寄れ」  酌をしやすいよう、位置を指示しながら、おちょこを酒杯にあてがう。 「……は――はい……」  チンポをぷるんぷるん揺らしながら、椿は銀のおちょこに酒を注ぐ。 「よし。いいぞ。……よくがんばったな」 「あ……ありがとうございます」    銀だけが――酌をする手助けをしてくれた。  その優しさに、胸が熱くなる。   残るは舎弟ふたりだった。  そのとき、西村が、舎弟たちを呼び寄せ、何やら指示をした。  うなずいた舎弟たちは、席に戻るやいなや、 「ほら、早くしろ、このノロマ!」 「アッ……!」  ふたりがかりで椿の髪をひっぱる。  障子の前に這いつくばった椿の前にあぐらをかいて座った舎弟たちは、 「最後はふたり交互に酌をしろ。おれたちが右と左どちらかのケツを叩く。叩かれたほうに尻を向け、すぐに酒を注ぐんだ。ぜったいこぼすなよ。――こぼしたら仕置きだからな」  と命じる。 「はっ……はいっ……」  椿は、舎弟たちに尻を突き出す。  舎弟のひとりが、右の尻たぶをバチ――ンッ、と強く叩く。 「ウッ……!」    ジンジン痛む尻を右に傾け、「ケッ……ケツマンお酌ッ、失礼します!」と急いで酌をしようとする。   ――が、男にひょい、とおちょこをかわされる。 「何やってる! このヘタクソが!」  畳に浸み込んだ酒に、男は、椿のチンポをひっぱたく。 「ひぃっ……! ごっ、ごめんなさっ……!」 「次はこっちだ!」  左の尻たぶを打たれ、 「はっ……はいっ! ケッ……ケツマンお酌ッ――」 「おせぇんだよ!」  口上が終わらぬうちに、チンポを叩かれ、「うっ! ごっ……ごめんなさいっ!」と尻を傾け――またおちょこをかわされる。  けっきょく、その繰り返しで、すべての酒をこぼしてしまった椿は、 「……し――失敗ばかりして――大切なお酒をこぼしてしまい……ほんとうに申し訳ありませんでした……」  真っ赤に腫れあがった尻を突き上げ、畳に頭をこすりつけて謝罪した。 「ここに連れてこい」  西村の命令に、舎弟たちは、椿をズルズルと引きずっていく。  尻穴に天狗を入れられたまま、床の間の前に転がされた椿を、「……まったくしょうもない子や」と呆れたように見下ろした西村は、 「そんなに仕置きされたいんか」  空になった酒杯を踏みつけ、グリグリと尻穴にねじ込む。 「ヒッ! ヒイッ……!」 「チンポもこんなにギンギンにしおって……好きな男に見られて感じたんか?」  椿の前にしゃがみこみ、茎が半分はみ出たチンポの椿の花をぐいっと勢いよく引き抜く。 「オッ……ほっ……オッッ……!」  プシャーッ、とチンポの先から飛び出したガマン汁に、 「チッ。スーツに跳ねてもうた」  嫌悪感をあらわにする。  椿のブラジャーを剥ぎとり、尻穴の酒杯を抜きとった西村は、日本庭園に面した縁側の障子をガラッと開け、 「しばらく外で反省してこい」  軽々と持ち上げた椿を庭に蹴り出す。 「あっ……!? ま――まっ……てっ……!」  戸惑う椿の目の前で、ピシャッと障子が閉まり――――  一月の寒空の下、椿は素っ裸で庭に放り出されてしまった…………。    

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