59 / 63
甘い契約
「ああっ……」
期待に身体がブルリと震えた。
「俺も限界だ」
再び腰を掴んだ彰人が今までよりさらに奥を一気に突き上げた。
「ああ、あああぁーっ……んっああっなんでぇ……」
悲鳴にも似た声を上げてガクガグと身体が震えた。イったはずなのに彰人の手が放出を堰き止めたせいで放つことなく身体に熱を逆流させた。
「もうっ、アキィ……くるし」
全身に鳥肌が立つほどの快感で震える。
涙が溢れてポロポロと溢れる。
中に彰人の熱を感じる。何度もイカされて放出できない熱が余計に身体を敏感にさせる。
咳止めたまま彰人は抽送を繰り返す。
「もう、くるしぃ……ああっ、あっ、あああっンン」
腕の力が抜けて顔を枕に埋めてしまうと、彰人が胸を支えて抱き上げた。背中から彰人の太ももの上に抱え上げられる。
「痛くはないか?」
後ろから顔を撫でられて、「大丈夫だよ」返事をするけど、彰人が下からゆるゆると突き上げてくる。自重で奥を刺激されて、緩い刺激に焦らされる。
彰人が項を舐める。ゆるく甘噛みされると身体がガクガクと震え出して、中の彰人を締め付けた。
「ああ、ユキ」
彰人が熱い声を発して、腰を大きく動かした。下から強く突き上げられて、悲鳴にも似た声が上がる。
「もっ……アキぃ、アキっ」
甘噛みする彰人の頭を両手を後ろに回して引き寄せる。
「も、噛んでぇ……イクっ……」
絶頂が続いて触られてもいない前からは突き上げられるたびに白濁とした物が溢れだす。
一際大きく奥を穿たれて彰人が息を詰めたと同時に強く項に噛みつかれた。
「ひぃっぁあああ……」
声にならない悲鳴を上げる。中に熱い物が放たれる。
どくどくと息づいているのが分かる。
彰人が荒い息を吐いて、ドサリとベッドに僕ごと倒れ込んだ。覆いかぶされる重みを受け止める。
温かい幸福感が生まれて、汗ばんだ彰人の身体に両手を回して抱き締める。
「まだ、足りないのか?」
彰人は言いながら、緩く腰を動かした。
「まだ、足りない」
発情期だからと小さく呟くと、「いくらでも」と彰人が再び甘い香りを立ち上らせた。
うっとりと目を閉じると、荒い口づけがされる。
「お前の発情期は一生俺のものだ」
彰人は狂おしく腰を動かして僕は甘い蜜を滴らせてそれに応えた。
.
ともだちにシェアしよう!