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10.路地裏 知らない男***
⚠️主人公(受け)がモブに襲われる表現があります
⚠️苦手な方は今回読み飛ばしてくださって大丈夫です!
⚠️暴力あり
⚠️挿入ナシ
ok?
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突然ヒトの声がして、ハルは下半身へ伸ばしかけた手をびくりとさせ引っ込めた。
(だれだ…?オメガって言った…?おれのこと…?)
じくじくと身体を疼かせながら、朦朧とする意識で視線を"声がした方角"へ向ける。
そこにいたのは、見ず知らぬ男。歳は50くらい。太った、小汚い身なりの男だ。
(なんでこんなところに…?)
「オメガのにおい辿ってきてみれば……こりゃあ、据え膳食わねばなんとらやってやつよ」
(おれのにおいに…!?ア、アルファ…なのか…?)
(やばい!逃げなきゃ…!!)
男は酔っているのかオメガのフェロモンに当てられているのか、ふらふらとおぼつかない足取りで近づいてくる。
「や、…来るな………」
ようやく非常事態に気付いたハルは、泥くさい路地裏の雑に舗装されてひび割れを起こした地面を、尻で這って後ずさろうとする。砂利で手と服が汚れたがそんなのに構っている余裕はなかった。
もたもたとして逃げ遅れたハルに、男はすぐに追いついた。はぁ、はぁ、と荒く息をついてしゃがみ込み、ハルに手を伸ばす。
ハルは自分を捕まえようとするその男の手に本能的に恐怖を感じ、滅茶苦茶に暴れた。
「やだっ!!!やだ離せ!!あっち行けよお!!」
手足をバタつかせて暴れているのに、男は怯んだ様子がないどころかますます興奮して襲いかかってくる。欲情したアルファのすさまじい執着と腕力にハルはますます怯え、「やだっやだってばあ!!!離して!!!誰かぁ!!」と泣きながら叫ぶ。男に屈したら最後、孕ませられてしまう。
「うるせえ!!黙れよ!!」
ぱん、と平手打ち。暴力を振るわれたことでハルはひるみ、防御の手を一瞬止めてしまう。続けて、頭部を幾度となく殴られる。頭を守ろうとして掲げた両腕ごとがツン、ガツンと殴られ、蹴られ…過去こんなに誰かから暴力を振るわれたことのないハルは、どうして自分がこんな目に遭わなければならないのかと…ひどく惨めで、怖くて…
「おらっ!」と男に足でどつかれて地面へ横倒しになる。本能で身体をくの字に曲げ、人体でも弱い部分…腹部を蹴られるのを防いだが、男は構わずにハルの背中や足を蹴飛ばす。
「はぁっ…はぁっ…!」
ひとしきり暴れた男は、ハルが戦意喪失したのを見るや落ちていた縄をハルの手首に巻き付けた。何重にも手荒く雑に結び目を作られて、一見簡単に解けそうなのに一度縛られたらもう解くことは困難だった。
もうハルは逃げることよりも、抵抗して暴力を振るわれることのほうが怖かった。意識が朦朧として…口の端が切れて、鼻からも何か温かいものが垂れていた。ぽた、ぽたと垂れるそれが何か確認しようとして、男に無理やり立たせられ、路地裏の家の屋根から地面へ伸びていくなにかのパイプに手首をくくりつけられる。
「はぁっ…はぁっ…!黙れって言ったろ…大人しくしてれば優しくしてやったのに…」
ハルの鼻から垂れる熱いなにかが布を赤く染めていて、ようやくそれが鼻血だということに気付く。
(いやだ…!!!助けて!!だれか…!)
ハルのベルトが外され、膝までずるりと下げられる。パンツを下されるとねちょり、と自分の分泌物が糸を引くのを感じたハルは羞恥と絶望感で絶句し、空気に触れた下半身がすーすーして、すこしでも男に恥部を見られまいと膝を合わせて抵抗する。
「んはぁっ♡すごいにおい…!!かわいいピンクのちんちんだね…♡まだ誰にも使ったことないのかな?」
「んーー!!んーーー!!」
ハルの恥部からむわりと立ち上るオメガのにおいに男はますます興奮し、「はぁっ♡たまんねえ♡」と自分のズボンと下着を下げ…
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