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ま、持たされたから遅いんだけどね。
これが。
爆発するんじゃないかと、思って。
安全性を確認する前に、取り扱い説明書を渡された。
しかも、丁寧に、古代天界語と、黄泉の國の言葉と、きた。一体、何処から、学んでるのかが不思議でならない。
黄泉の國の言葉、理解出来るの、祖父様だけな気がしてきた。
一度、祖母様が習いたての文字を送ったんだっけ?
『艸波様の馬鹿』と。
あれを見た祖父様は、仰天したらしいけど。
習いたての文字を即に使うとは、祖母様も、勉強熱心だなぁ。
僕だったら、習いたての文字を使って。
小説を書いている。
それを、黄泉の國で流行らすのが、密かな夢。
「やり遂げるんだけどねぇ…」
夢は夢で終わらせるつもりは無いし、下界で実際に書いている小説はある。
だけど、資料が足りなくて不便。僕が書こうとしているのはBLなんだけど、古代に纏わる方法を含めたやり方。
凄く、興味あるんだ。
現代の神が、絶対に触れないというのが、また、味があって良い。
「…僕得のご酸味」
ムニュムニュと、指で古代生物を軽く、潰しながら、今度の小説ネタを考えていた。
折角だし、さっきのを遣って、作ろう。下界に帰る頃には、出来ている。
それに…。
あの人に、逢えるかも知れないし。
初めて逢った時に、心に誓った事を慎重に行動へ移していくのは中々、難しいと、思った。
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