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我が甥っ子ながら、説明書は読むだろうけど。説明書の内容に驚愕しそうで、笑ってしまいそうになる。
あれ、お嬢様なりの配慮だと知ったの、ずっと、後だったの。
今となっては、笑い話かも知れないけど、私以外にも“グリフォン”を貰ったんじゃないかしら。
有能さを見込んで、育てられる数は決まっているみたいだし、お嬢様出来作だから尚更、愛着ある物だと聞いている。
そこで、疑問なのは…。
「アルザリ卿なんだけど…」
古代生物を扱うの、よく、許したなと、感心しました。
結構、気力の勝負と言っていたので、てっきり、彼は許さないのかなと思っていました。
よくよく考えれば、古代生物に名を与えてしまえば、傍に居たのかも知れない。
賢く…。
頭の回転が早いのが特徴。
「頭に、アルザリ卿が思い浮かべられますわ…」
思わず…。
自分の頭に、浮かべた人物にげんなりしてしまう。
お嬢様が生物を作るのにあたり、夫であるアルザリ卿をモデルに作る訳がないのを私は知っています。
どちらかと言えば、悪戯に本気を出して、相手の驚く顔を見たい派。それを優雅に楽しむのが、彼女だと知っている。
漆津夜に、古代天界語と、黄泉の國の言葉を使った取り扱い説明書を渡したのは、やはり、前の事が関係している気がした。
彼には意味不明な点かも知れないが、大切な事かも知れない。
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