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例えば、現代における神のカルマについては。甥っ子も習っていた方が良い。
神艸が統一している國なのだから、尚更、黄泉の國の事を知るのは悪くない。
案外…。
漆津夜だから、出来る事もあるかも知れない。
今だ、黄泉の國は、疎外感が存在する場所がある。
璃羅が毎回、バレンタインになると、刺すという例のアレも、どうにかなるだろう。
「どうして、古き神に桃味の物を投げるのか、不思議」
「それは、愛情表現でしょう…」
「…」
ー…すみません、何で居るんですか!
ふっと、辺りを見渡す。
夜風が肌を掠めつつ、肌寒い。
おまけに、プレゼントと、言わんばかりに雨が降っています。
「少し、付き合って欲しくて、来ただけよ…」
手に持っているのは、赤ワイン。
「私、ティータイム中です」
「見れば解るわよ。折角だから、貴女の甥っ子が、どう、扱うのか、一緒に見ようと、思って…」
「因みに、何処から入って来たのですか?」
「夢霧の寝室にある鏡から…」
お茶目にしても、駄目です。
私の部屋にある鏡からって所が、問題です。
ムーンキングダムに入る為だけに、魔界から通って来るのは、どうかと思うのです。
「漆津夜が、古代生物を使って連絡してくるのを魔界で待てば宜しいではありませんか」
「そうしたいのは、山々だったんだけど。叔父様達に実験の手伝いをさせられそうで、逃げて来ちゃった…」
その、実験が、凄く、気になる所。
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