「は……っ、ん……っ」 身体がおかしい。なにか変だ。身体が熱くなって、頭の芯がぼうっとしてくる。 先ほど、指で弄られた箇所を橘の性器が突いた。途端に体中に痺れが走って、自分ではどうしようもないほどの快楽が襲ってくる。 　無意識のうちに背中を逸らして逃げようとする腰をがっしりと掴み、橘は雪哉の両足を持ち上げ肩に担ぐと、上体を倒してきた。 「あっ、や……、そこ、や、やだ……ぁあっ！」 　もう、声を抑えるどころの話では無くなってしまった。橘は雪哉の弱い部分を的確に攻め立てながら、腰を激しく動かしてくる。 「あっ、ああ！　そこ、だめ……変に、なるから……っ、あ、ぁあっ、激し……っだ、めっ、ぁ、ぁあっ！！」 「だめ、じゃねぇよな？　きゅうきゅう締め付けて絡みついて……気持ちよさそうに腰振ってんじゃん」 　橘は雪哉が嫌だと涙目で訴えても聞き入れてくれず、それどころか耳元に顔を寄せ、熱い吐息を吹きかけると耳たぶを甘噛みし、耳の穴に舌を差し込んできた。 　同時に、雪哉のモノを握り込むと、上下に扱き始めた。 　前と後ろを同時に責め立てられ、もう何が何なのか分からなくなる。 「や、ぁあ、ん！　そんな、いっぺんに……っやめ、っ、ぁあっ」 　雪哉のモノからは再び透明な蜜が大量に溢れ出し、それを潤滑油にして更に激しく抜き差しされる。 　パンパンという肉を打つ音と結合部から漏れる水音が室内に響き余計に興奮が煽られた。 　橘は、雪哉の腰を高く掲げると、上から覆いかぶさるようにして激しくピストン運動を繰り返した。 　橘の剛直が、雪哉の前立腺を突き上げるたびに、目の前に火花が散るような快感が走り、意識が飛びそうになる。 　激しい律動に合わせて、自分の意思とは無関係に身体が跳ね上がり、喘ぐ声が止まらない。 　 こんなの知らない。怖い。でも――― 「ぅ、ああっせんぱ、どうしよ……っ、気持ちい……っああっ、凄い……っ」 　 気付けば雪哉は、生理的な涙を目にいっぱい溜めながら、自分から誘うように無意識に腰をくねらせていた。 「く、ばか……煽んなって……っ」 　肌と肌が激しくぶつかり合う乾いた音と、二人の荒々しい吐息が狭いシャワールームに響く。 「や、も……無理、イきそ……ぁあっ！　イく……っ」 「イけよ……ほら」 「ん、ぁあっ――っ！！！」 　橘のモノが雪哉の最奥を穿つと、雪哉は一際高い声で喘ぎながら二度目の絶頂を迎えた。ほぼそれと同時に、体内に温かい液体が流れ込んでくるのを感じた。 「は……っ、はぁ……っ」 「はぁ……っ……」 橘は雪哉の上に倒れ込み、二人とも暫くそのままで呼吸を整えた。 橘の体温が心地良い。 「お前……エロすぎな……」 「え……？」 「あんなに乱れるなんて思わなかったぜ。マジでやべぇわ……」 橘は、まだ息を乱したまま、雪哉の顔中にキスを落として来る。 「ちょ、ちょっと先輩……っ」 「お前が可愛すぎるのが悪いんだろ？ 　責任取れよな……」 「え……？ ん……っ！」 橘は雪哉の唇に吸い付くと、舌を絡ませてきた。 「ん……ふぅ……っ」 橘の舌使いは巧みで、口腔内を犯されているような錯覚に陥り、再び頭の奥がじんと痺れる。 「んん……っ！」 橘は、繋がったままの状態で腰を揺らめかせてきた。達したばかりの身体にはそれだけで刺激が強く、ビクンと反応してしまう。 「ん……っ」 橘は雪哉の反応を楽しむかのようにゆっくりと腰を動かしている。 「ちょ、待ってせんぱ……っな、なんでまた硬くなってるんですかっ」 「あ？ 一回で終わるわけねぇだろ」 「え……？ 嘘でしょ……？ も、もうやめ……っあぁっ」 「はっ、やべ……すげぇ締まる……っ」 橘は雪哉の制止も聞かず、再び腰を揺すり始める。 「や、やだって言ってるのに……っ」 「わりぃけど……っ、止めらんねぇわ……」 橘はそう言うと、雪哉の膝裏に手をかけ、胸につくくらい押しつけた。 「えっ？ なに……っ」 「これで奥まで届くな」 橘はそう言ってにやりと笑うと、真上から一気に貫いてきた。 「や……っ、やだぁっ、これ……深すぎて……っ」 「はっ、すっげ……っ」 「あぁっ！」 橘は雪哉の腰を掴み直すと、ガツンガツンと突き上げてきた。 「や、だめ……っ、あぁっ」 「だめって、言ってる割には離してくれないな」 「ちが……っ、や、あんっ、あ、は……っぁあっ！！」 橘の言葉通り、雪哉のそこはまるで橘自身を歓迎するかのように、美味しそうに飲み込んでいる。 「ほら、ここ好きだもんな」 橘はそう言いながら、さっき覚えたばかりの雪哉の一番感じる場所ばかりを突いて来る。 「あ、あ、あ……っ！ だめ……ぇ、そんなしたら……また……っ出ちゃう……っから……っ！」 「は……っ、いいぜ、好きなだけイケよ」 雪哉の声に煽られて、橘の動きも激しさを増していく。 「や、ぁ、激し、あっ！　ぁあんっ！！　待って、これ、だめ、イく……イっちゃ……ぁああっ！！！」 「う、く……っ」 最奥を突き上げられた瞬間、雪哉はナカをきゅうきゅうと締め付けながら３度目の射精を迎え、それに引きずられるような形で橘もまた雪哉の中に大量の欲望を吐き出した。