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アルロベドになる前は同室で生活していたが、一人で生活していた時間の方が長いため、少々戸惑いもあるが嬉しさもある。
それでも、目の前にいるクノスをそのままにしておくわけにはいかない。
「初めまして、アルロベド・マリス。俺はクノスです。今日からよろしくお願いします」
「改めて、マリスだ。とりあえず中に入ってくれ」
敬礼していた彼を中に招き入れ、ドアを閉める。
アルロベドであろうと、ロベドと同じサイズの部屋を割り当てられているため、二人は過ごせる空間となっている。僕は部屋にはあまり物を置いておかないようにしているため、片付いてはいるはずだ。
クノスが荷物を置いたことを確認し、僕は説明を始める。
「部屋での生活は基本的に今までと変わることはないと思う。自由時間は何をしても構わない。ベッドは上を使用し、カバー類は毎日部屋の前に各自置く。替えはそこの引き出しの三段目にあるから、毎日取り替えてくれ。部屋の掃除はたまにやってくれるから特に問題ない。あとは、奥の冷蔵庫に物を入れておくときは名前を書いていれてくれ。何か質問は?」
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