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「んっ……」  自分でも滅多にしない行為を他人にされ、堪えきれずに普段出さないような声が漏れる。驚きと同時に恥じらいに包まれ、顔が赤くなっている気がする。  これ以上惨めな思いはしたくない。僕は奥歯をぎゅっと噛みしめる。  それでも、身体の反応は非常に正直で、触れられているうちに嵩が増していく。ズボンの前が苦しい。  全ての感覚が敏感な部分へと集まっている。それは思考までも囚われているようで、僕の手は一瞬のうちにズボンの前を緩めていた。  楽になったところで、ようやく自分が何をしたのかを理解し、激しい後悔に襲われた。何をしている。これ以上晒して何をしたい。何かを求めているのか。  固まっていた手が再びクノスを拒もうと動こうとしたとき、突然クノスの手の動きが激しくなる。

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