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第24話

「はあ、んん…あ…」 「………くっ」 「んぁ、きもちぃ」 美風はソファに寝そべる悠雅の腹の上でゆっくり腰を動かす 最初は思ったより大きかった悠雅のそれが入るか心配だったが、案外痛みもなくすんなり入ったので安心した それでも動かすと腹の中で膨張して少し苦しくなるから、いつもより声が大きくなっていた 一方悠雅は、最初は乗り気じゃなかったくせに今は顔を真っ赤にしながらも不意に下からガツンと突いてくるものだから、びっくりする なんだ、結構楽しそうでよかった 「ねぇゆーが…は?ん、きもち?」 「……ああ」 そう聞けば、荒い息づかいをしながらも答えてくれる悠雅に美風は嬉しくなって、自然と動かす腰のスピードも早まっていった 「……み、かさ…」 「ん、はあ…違うよ、ゆーが」 悠雅は快感に耐えながらも美風の名を呼ぶ 美風はそんな悠雅に倒れるようにもたれかかり、そのまま流れるようにキスをした 唇が触れる感触がわかる 温かいような柔らかいような 何より目の前にとってもイケメンな悠雅の顔が視界いっぱいに堪能できた じっくりキスをしてようやく唇を離す 美風は少し濡れた唇を舌舐めずりしてから言った 「美風じゃなくて、恭冴って呼んでいいよ」 恭冴 それは悠雅が好きな人、美風の兄の名前 初めて悠雅とヤった時も、悠雅は美風を恭冴の代わりに抱いていた 双子の僕らはお互い顔が似ているから、代わりに抱くには十分な素質があったはず、 にも関わらず、ヤったその直後に美風が家出してしまったから、惜しい人材を取り逃がしたと相当悔やんでいたんだろう だから、今日美風をここに連れてきたのもそのためかと思っていた だが、美風が恭冴の名前を口にした瞬間、悠雅の顔はみるみる曇っていった。 美風は何が気に食わなかったのかわからない。 そんな美風がまた癇に障ったのか、さらには悠雅に跨るような形の美風を押し倒す 勢いよく倒れたからか、ソファからボスンと音がして美風を柔らかく包み込む 驚きとソファの心地よさがあり、一瞬だが、気が緩んでしまった。 いきなりズドンっと、腹の中から快感が襲い、美風は身体をのけぞらせた 「あぅ!イっ…っっっ!」 真から流れる電流のような快感に驚き、パッと悠雅を見ると、美風の腰をガッシリと持ち、悠雅の逞しい肉棒は美風の奥までずっぽりとハマっていた 美風はあまりの快感に耐えきれず、イッてしまった 気持ちよさに余韻に浸っていたかったが、悠雅はなぜか機嫌がよくなかったらしい 美風がイき終わるのを待つ事なく、腰を掴んだまま動き出したのだ 「んあっ、まって…まだイってっっっ!」 「……っ、クソッ」 待って、と言ったはずだが、悠雅は止まることはない あろうことか必死に快感に耐える美風もお構いなしに、動くスピードは早くなる一方だった 「はぁ…やっ…んううっ!」 それからも悠雅のスピードは緩む事なく美風を攻め続けた ギリギリまで抜かれてから一気に奥まで突く振動が、直接脳に届くかのようで、美風の頭はもう真っ白だった タガが外れたように口から漏れる声は抑えることが出来ずに、部屋の隅々まで反響していた 「も…むり…」 美風はフェードアウトしていく頭の端で  悠雅君、セックスすると人が変わるんだなぁ〜マジウケる とか呑気な事を考えていたら、いきなり目の前が真っ暗になり 気づいた時には、もう昼の12時を過ぎていた

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