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ふしだらな関係 2
「あ、はぁっ……あっ、ん……」
白い裸体を惜しげなく晒したリュカが、僕の上で淫らに腰を振っている。身体が上下するたびにぴょんぴょん跳ねるリュカの健気に勃ち上がった性器がいやらしくて可愛い。
カーテンを閉めきっていてもそれを突き破る強烈な太陽の日差しで、リュカの身体は余すことなく僕の目に晒されている。皮が剥けて赤い先っぽを覗かせる形のいいペニスも、上気してほのかなピンク色に染まった上半身も、髪や目の色と同じ薄桃色の綺麗な乳首も。
リュカの欲に濡れて蕩けた目は、ずっと僕だけを見つめてくれる。行為の最中、リュカは僕だけのリュカになる。甘く啼いて、快楽に溺れ身を捩らせるリュカはこの世のものじゃないみたいに綺麗で、そしてこの世界の何よりも淫らだ。
アンリの誘いも断って昼間から何をやっているんだろう。そうやって冷静に突っ込むのはいつも事が全て終わった後のことだ。最中は気持ちいいってこととリュカの事しか考えられない。憂鬱も不安も心配もすべて忘れていられる。リュカと抱き合っている時だけは。
リュカが上下するタイミングに合わせて下から腰を突き上げると、挿入がより深くなって、互いの肌がぶつかる音がぱんと響いた。
「アっ……あ、ああっ」
「リュカ、ここ好き?」
「あ、……っす、き……」
リュカが髪を振り乱して声を一層高くした。リュカが奥を責められるのが好きなことは知っている。わざわざ聞くのは、リュカから言葉を引き出したいから。
「っ……気持ちいいね」
そこを責めると、リュカの粘膜が僕から搾り取るみたいに絡みついてくるから僕も堪らない。腰が痺れて思わずイキそうになるけどぐっと我慢して、リュカの奥でぐりぐりと腰を回した。
「ッア、あああ、う……っ」
顎を上げたリュカが、そのまま後ろに仰け反って倒れそうになったから、慌ててその両手を引き寄せた。指を絡めて手を繫いで、またそこをぐりぐり刺激したら、リュカが、あ、の口のまま固まって身体を震わせた。生温かいものがお腹の上に振ってくる。リュカが射精したのだ。
全部押し出してあげようと思い、ゆるゆると腰を突き上げる。奥を突く度にぴゅ、ぴゅ、と精液が絞り出される様が物凄く卑猥なのに物凄く可愛い。指が痛くなるくらい、握った手にぎゅうっと力を込めてくるのも愛おしくて、身体を起こしてリュカの鼻先や頬に何度も口づけを落とした。
「リュカ、気持ちいい?」
「……きもち、い」
「すき?」
「す、き」
「リュカ。僕もすきだよ」
「ん……ルーシュ……」
イったばかりのリュカに強い刺激を与えないよう、ゆるゆると腰を振りながら陸言を交わす。リュカの言う好きは、気持ちいいと同義だって分かってる。けど、抱き合うたびにそう言わせるのがやめられない。今この時だけは、僕の事を好きなリュカでいて欲しくて……。独り善がりなのは重々承知だ。それでも、ただの「ふしだらな関係」なんじゃなく、両想いだって思って抱き合っていたかった。
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