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出会い

出会ったのは入学式の日。 オレは2年、アイツは新入生。 オレはいつのとおりサボって、帰ることにした。 そして、裏庭でそれを見かけたのだ。 でかい新入生(見たことないのと制服の真新しさでわかる)を取り囲むクズどもだった。 アイツは入学早々、どうしようもない連中に絡まられていた。 まあ、わかる。 とにかくでかい。 180は超えてるから余裕で。 そして、その身体は鍛えられていた。 何してんだか知らないけど、ぶ厚い筋肉。 肩が丸まってるから、格闘技だろうと思った。 死んだアニキとオレも柔道していたからわかる。 強い、のもわかる。 そして表情のない顔は生意気に見える。 これは、叩いておかないとイケナイと連中が思う存在だった。 この時間にこんな時間にいるのはマトモじゃないってことだ。 マトモなら入学式のために体育館にいる。 その素敵な身体も部活のためのもんだ。 部活にでも入ってるマトモなヤツなら、そこまでコイツらも気にしない。 部活に入ってるようなヤツらとコイツらでは住んでる場所が違うのだ。 でも部活もしてない、なのに意味無く強そうだと? それはヤツらの領域の話になる。 ふてぶてしい、喧嘩に強そうな新入りは、叩いておかないといけない。 それはそう。 そういうもんだ。 この学校は運動部以外はクズしかいないからね。 クズはクズなりに真剣なんだ。 ナワバリつくって暴力で強さをしめして威張れるのなんて、未成年までしかできないからな。 だからほっとくつもりだった。 入学式を放り出して、こんなとこウロウロしている新入生がどうなろうと知ったことじゃない。 でもデカくて強そうだったから、面白くなるかも。とも思った。 オレは連中よりクズだから、真面目に権力争いゲームにも参加しない。 しないと決めたし、それを許させた。 男のゲームはね、野蛮なんで嫌いなんだよ。 普通は参加しないのも許されない。 マトモな場所にいないなら ヤツらはゲームに強引参加させてくる。 ただ、オレは前に言ったとおり、格闘技をしてた。 そして、結構強い。 いや、それなりに強い。 だから、まあ、最初に強さをたっぷり示して、その上でゲームに興味かないことも示して、関わることなく、連中とは上手くやっている。 オレも連中と最初にやり合いはしたのだ。 そこはさけられない。 この新入生はどうだろう。 オレは興味をもったのだ。 新しいゲームの参加者か? それとも??? オレは笑って見学していたのだった

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