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セックス 4
ひたすら後輩とのセックスに溺れた。
女の子達を連れ込んでたのとはわけが違った。
週一回だったとはいえ、いや、週一回だからこそ、溺れきった。
男の身体以外何ものでもない身体に執着したのはオレも同じだ。
鍛えあげられた身体は美しかった。
その全身にキスをした。
欲しかったからだ。
唇で触れたかったからだ。
その凶悪な性器を自分から頬張るようになった。
だってこれはオレのだ。
舐めて唇で扱いて飲んだ。
自分のモノだ。
オレだけのものだからだ。
オレが欲しがるほど、そこはゴチゴチになったし、求めればもとめるほど萎えることもなかった。
でもオレ達は最後まではしなかった。
オレがそれを望まなかった。
痛みの記憶より、最後まですることで満足されるのが嫌だったというか。
オレのためなら、オレに飢えていても耐えられるアイツをみるのが良かったというか。
オレのもんだと思いたかったんだ。
アイツを。
執着していたのは、オレだったのかも、しれない。
激しく求められ、オレだけしか好きじゃない男は麻薬のようだった。
オレだけに囁かれる言葉。
オレだけに反応する身体。
オレだけを求める心。
身体の盛り上がった筋肉を舌で感じて、これがオレのモノだと思うのは最高だった。
欲しがる舌に舌を貪られると蕩けてしまうと知った。
熱い身体にしがみつく安心感も、デカい身体に包み込まれる充足感も、女の子としていたら知ることのなかったことだった。
いま思えば、後輩には男も女も関係なかった。
触ることを『現実』として認識出来るのがオレしかいなかったから、アイツには選択の余地がなかっただけだと思う。
何が原因なのか分からないが、何かがオレだけをアイツに現実として認識させたのだ。
アイツも初めて『触れた』と感じられる人間の肌に溺れた。
暖かい、甘い、美味しい。
アイツは触れることにも、舐めることにも、味わうことにも感動していた。
アイツにとって。
『現実の存在として感じられる人間』はオレだけだったから仕方ない。
アイツもオレのをしゃぶり喜んだ。
舌で味わい、指で触れ、自分以外の触れられ感じられる存在に狂喜した。
アイツにはオレは、この世界でたった1人しかいない、自分以外の現実の人間で、アイツのたった1人しかいない性愛を向ける対象、だった。
「気持ちいいですか?」
何度も聞かれた。
女の子にそんなことを言われたら、ウザイと思ったとおもう。
でも、それを可愛いと思った。
オレがそんなに好きなのか、そう思って。
オレを気持ちよくさせたい、その思いに一番感じた。
「気持ちいい」
何度も言って、乱れたいだけ乱れて、声をあげた。
アイツは喜んで顔をくしゃくしゃにして笑った。
それがまた可愛くて。
オレもアイツを気持ち良くさせてやりたくて、ほおばり、咥えて、喉まで使うことを覚えた。
中には入れてやれなかったからこそ。
ドロドロになって絡み合う週一度の夜も。
ただ二人で黙って飯を食うだけの昼休みも。
愛しい日々だった、と思う。
今。
思えば。
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