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巻き戻し 5

なんでこんなことに? 分からない。 でも、オレは胸を齧られ声を上げていた。 アイツがオレの乳首に歯を立て、あまく齧っているのだ。 アイツの頭を抱えこみ、髪をまさぐる。 愛しい。 気持ちいい。 頭にキスを落としていた。 舌で舐められ、吸われて、また齧られる。 オレは気持ち良すぎて、泣き叫ぶ。 「ああ。意外だな。悪くない」 アイツが不思議そうに言う。 「男相手に出来るなんて思わなかったな。でも、悪くない。何よりあなたはやらしいな」 アイツはオレの乳首に軽いキスを繰り返してから、オレを見つめて笑う。 それはオレの知らない、悪い男の顔だった。 「これなら。本当に最後まで出来そうだ」 アイツはオレのペニスに自分のペニスを擦り付けてきた。 それはガチガチで熱くてもう塗れていた。 それでオレのペニスをゴリゴリされて、オレは身を捩って、叫んでしまう。 「ゴリゴリ・・・ダメ!!ああっ!!!ひいっ・・・!!」 声は止まらない。 長く焦がれた身体がそこにあるのだから。 「声が大きいね。やらしい・・・声我慢出来ないんだね」 逃げる身体を押さえつけて、逃がさないようにして擦りあわせながら言ってくるアイツの意地悪さは知らない男のモノだった。 大体オレが声を我慢出来ないのは、こいつのせいなのだ。 「おまえ・・・のせ・・いだろ」 オレは呻く。 「ふうん、僕があなたをそうしたの?へぇ?」 アイツは面白そうに言った。 でもペニスを擦り合わさるのを止めて貰えない。 「ダメ・・・イクからぁ・・・ダメぇ・・・」 オレは情けなく懇願する。 間違いなく興奮しているのにどこか醒めた目。 こんなアイツは怖かったし、抱かれているのに辛かった。 こんなの、アイツとしているセックスじゃないみたいだ。 「確かに。あなたには手放したくないようなエロさはあるね。まさか30の男相手に勃つこと自体も自分でもびっくりなんだが」 アイツは酷いことを言いながら、ゴリゴリペニスでオレのペニスを擦り付ける。 オレは。まだ27だ 30じゃない。 でも焦がれ続けたアイツの身体に呆気なくオレは達してしまう。 なのに止めてまらえない。 「イってる・・・イってるからぁ!!!」 オレは泣いて身を捩じるのに、押さえつけて達したオレのペニスに擦り付けるのをアイツは止めない。 「だって僕がまだでしょう。ああ、泣き顔いいですね」 片手で顔を掴んで覗きこみながら言われる。 こんな意地悪な顔、知らない。 オレの命令に絶対服従だった可愛い犬はいない。 意地悪でいやらしい大人の男がそこにいる。 「いや・・・くる・・・くるぅ!!!」 オレは泣き叫んでいた。 こう追い詰められたらどうなるのかが分かっているからだ。 初めてオレを抱く今のコイツにそんなのみせたくなかったんだ。 「どうなるの?」 興味本位のアイツの言葉と、好奇心と、紛れもない興奮。 アイツじゃないのにでもアイツで、オレは傷つき、でも欲しくてたまらない。 アイツが達する少し前に、オレは潮を吹く。 痙攣し、泣き叫びながら。 射精とは違う絶頂は怖いから苦手で、抱かれてた時はめったに許さなかったのに。 アイツはそれを見ながらイった。 「男の潮吹きがエロいなんてね」 笑ってた。 知らない笑顔。 でもそれはアイツで。 オレは混乱しながら涙を流す。 なんで、なんで、コイツとこういうセックスしてるんだっけ? オレは混乱していた。

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