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巻き戻し 8

「ああ、堪らないなコレ。こんなに中から欲しがられたことがない・・・」 アイツが腰を打ちつけながら呻くのをがオレの汚い声の間に聞こえた。 アイツのペニスがオレの中にいた。 ずっとずっと欲しかった。 思い出していた以上に熱くて硬くて、オレのだった。 これじゃなきゃダメだった。 抉られる角度、押し広げられる大きさ、オレを焼く熱さ。 「いぐぅ!!・・・あひぃ!!うぎぃ・・・ああっ!!だめぇダメぇ!!!イクゥ!!!」 オレは大声で叫び続けて、痙攣し続ける。 ずっとイってる。 挿れられた時からずっと。 「凄い・・・めちゃくちゃ気持ちいい・・・それに可愛いなぁ・・」 頬と頬を擦り付けられる。 近過ぎて顔は見えない。 でも腰の動きは貪欲で。 襞という襞を逆立てるように動かれて、鳥肌が立つ。 また痙攣してしまう。 快楽に穴の奥が疼く、ペニスに響く、脳が煮える。 さらに追い詰められ、悲鳴をあげてしまう。 「アナルに挿れてるとは思えない・・・女の子の穴よりいいですよ、あなたは」 その声が苦しくて胸がいたいのに気持ちいい。 「こんなにいいのに覚えてないなんて・・・くそっ!!」 アイツは毒づいて、オレにキスしながらまたオレの中に放った。 中出しなんてそうそう許して来なかったのに、そうさせてしまっていて、そんな自分を嫌悪した。 泣く。 苦しくて泣く。 気持ちよい分だけ苦しい。 これはオレのアイツであってオレのアイツじゃない。 でも中で感じるソレは間違いなくアイツで、オレを見下ろす顔もアイツで。 愛しくて悲しくて苦しい。 コイツの中にはオレはいないのがわかる。 そんなセックスだった。 「泣かないで・・・くそっ・・・泣くなよ」 優しくキスで慰められるのが辛い。 コイツはオレがなんで泣いているのかも分かってないのだから。 「可愛い。マジ可愛い。ヤバい」 アイツは繰り返した。 ゆっくりまた動き出す。 挿れられてから、一度も抜かれていない。 でも何回も出されてる。 「こんなに僕が好きなのに、あなたはなんで僕から離れたんだ?」 アイツは不思議そうに聞く。 動かれると欲しがってしまう。 アイツにすがりついてしまう。 オレは答えなかった。 それは今のアイツに意味のない言葉だと思ったからだ。 ただ胸が痛い。 快楽以上に胸が痛い。 涙が零れる。 「泣かないで・・・良いでしょ?気持ちいいでしょ?」 アイツは優しく言うが、腰の動きはえぐかった。 執拗におなじところをいじめ抜くそんな意地悪なところはあの頃にはなかった。 でも気持ちいい、良くて、泣きわめいて、気持ちいい、良くて、絶望した。 アイツはこんな風にオレを抱かない。 もっと宝物みたいに抱いてくれた。 でも。 コイツはコイツだ。 それも確かで。 オレは泣いてしまう。 イキながら。 胸がいたい。 苦しい。 オレのアイツはもういないの? 胸を掻きむしり、尻をくねらさせ、オレは快楽と痛みに焼かれる。 涙が止まらない。 「・・・・・・」 アイツが何か言って、優しいキスをしてきた。 それにまた泣く。 胸が痛い。 痛い。 こんなにも。 「もう・・・泣くなよ」 アイツがそう言ったのは聞こえた。 でもオレは泣き続け、そして、アイツはオレが気を失うまでオレをむさぼるのをやめなかったのだ。

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