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リバイバル 1

目が醒めたらアイツはいなくて。 身体は綺麗にされていて、布団のシーツとかも変えられていた。 台所のテーブルにサンドイッチがあった。 お湯を注げばできるドリップコーヒーもあった。 コンビニで買ってきたみたいだ。 レシートをメモにしてアイツは置いてた。 「また会いたい。連絡する」 そう書いてあった。 その意味が分からなくて泣いてしまった。 多分。 オレの身体を気に入ったのだ。 良いって言ってたし。 だが。 オレは元恋人とセフレになるわけにはいかなかった。 せっかく世界の終わりから巻き戻し出来たのに、アイツとセフレになって終わるのは辛すぎる。 身体の相性さえあって深入りしない相手なら、セフレにしていたオレだが、それがとても愛した恋人だというのじゃあんまりだ。 しくじった、と思った。 セックスから始めてしまったのは間違いだった。 良かったからこそ。 セフレになってしまうなんて。 でも。 諦めたくはなかった。 10年近い歳月のせい? 世界を手に入れて10年も経てばアイツが変わってしまうのはわかってたじゃないか。 誰もいない、オレだけしか世界にいなかったからオレを愛したのは知ってたじゃないか。 でも。 もう一度。 もう一度。 愛されたい。 世界が終わる前に。 アイツを諦めたことを悔やんだ死をもう一度繰り返すつもりはなかった。 オレは。 オレは。 この恋を諦めることだけはしないと決めたのだ。 いや、待て。 いや、待て。 話も何もできないままだったから、オレは何も確認できてないぞ。 アイツ。 「フリー」なんだろうか。 彼女とかがいない、んだろうな。 あの悪く手馴れた狡さを思った。 居ててもおかしくない、と思った。 狡い感じがしたから。 色々・・・しくった。 しくった。 しくってしまった。 それにあんな男になってるなんて思わなかった。 狡くて悪い男だ。 どうしよう。 どうしよう。 オレは狡くて悪い男にハマってしまった世間話知らずの少女みたいになっている自分に混乱した。 とにかく。 とにかく。 今度は話をするところから始めないと。 とにかく とにかく。

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