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第2話-8
「な…っ」
「何で?そんな顔をしているな」
学園長に全てを見透かされている気がしてならない。
コツコツと革靴の踵を鳴らしながら2人に近付いて来る物腰の柔らかそうな、この人物に恐怖さえ覚える。
「私の学校に、こんな生徒が居るなんて知らなかった。そして、君の奴隷とは…」
「時実さん。何故貴方がここに?」
「何となく…勘ですよ」
「袮音は既にマーキングをしてあるので無闇に手を出さないでください」
「ははは。それはどういう意味かな?」
こんなやつに傷つけられたり、中出しして妊娠されては困る。
だが、学園長のことだからこの場を退く気もないのだろう。
これを見てしまったからには、強く出るのは当然のことだと分かった上で、奏は遜 る言い方をした。
「袮音相手にセックスするのは構いませんが、中出しは妊娠されると困るので、禁止でお願いしたいですね」
これは自分のモノだと分からせるために、袮音の口に指を2本入れ、口内を犯していく。
くちゅくちゅと唾液の音がガゼボに響くと、目の前に居た時実と視線が合うと恥ずかしくなり下を向く。
だが、奏はそれを許すはずもなく、もう片方の手で顎を持ち[ちゃんとお前の痴態を見てもらわないと]と耳打ちされる。
その言葉の後に軽く耳に息を吹き掛けてやると、袮音は体をビクっと震わせ射精した。
「それだけで射精するとは、月城さんに懐いていますね」
ニヤニヤと口角を上げながら更に近付いてくる人物に目を瞑ると、カチャカチャとベルトを外すような金具の音がした途端、現実味が一気に押し寄せて来る。
これからどうなっていくのだろうと、頭では分かっていてもこの状況では逃げることも出来ないのは当然。
戯れるがまま…いっその事、もう何も考えずに快楽に飲み込まれていった方が楽なのではないかと、袮音はそう思うようになっていた。
「どうやら、下の口は塞がれているようなので、私は上の口で奉仕してもらいましょうかね」
駅弁で向かい合っていたのを奏が体位を変え、前には時実の太い性器、後ろには奏の性器を入れたままサンドされる状態になった。
無理矢理、口を抉じ開けてくる時実の性器を咥えると喉奥まで突き刺してきた。
「んんっ…」
体型が大きくない袮音は、腰を持たれただけで両足が浮いてしまうほどで、体制を崩しそうになって咄嗟に時実にしがみつく。
無謀な体位などこの2人には関係が無く、両方からの強いピストンで体が揺さぶられる。
隙間すら無い状態まで口を塞がれ、呼吸を忘れそうになって苦しさのあまり悶えていると、呆れたような溜め息を吐かれ、時実は自身の性器を取り出す。
「あぁ、すまない。ちょっとヤリ過ぎたかな?どれ?」
「ぅあ"っ…ぁあっ、くっ…」
袮音の体を起こしてやると、今度は奏の性器が更にグッと奥へ、臍の辺りが膨らんでココまで入っているのだと分かった。
感じる部分をゴツゴツと何度も突かれ、イキっぱなしの性器からは射精の勢いすら無くなり、ダラダラと流れるように精液が太腿も伝っていた。
「端 ないですね。こんなに沢山の蜜を零して…」
「ぁ、あっ…」
時実の太い指で精液を掬い、イヤらしい舌遣いで舐め取るとそれは甘美で濃厚…Ωでは珍しい方だ。
それを良いことに、すかさずこんな要件を奏に提示する。
「そうだ、月城さん。こんなことをしてみないか?」
「何ですか…?」
「貴方のペットを躾けたい。こんな淫らでイヤらしい人間はそうそう居ないからね」
シャツの上から乳首を摘んでやると、体を仰け反りピュッピュと射精をする。
自分がしたことによって反応を示す袮音が可愛くて仕方無い時実は、貪るような激しい口付けを何度もしてやると、奏は今まで見たことのないくらい恐ろしい形相に変わっていった。
「おや?月城さんが嫉妬ですか」
「チッ」
奏は自分が愛した者にしか唇にキスをしないと決めている。
それなのに、学園長は安々と袮音にキスをし乳首を弄びフェラまでさせていたことに苛立ちを感じた。
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